12月14日(日本時間15日、日付は以下同)、ゴールデンステイト・ウォリアーズのステイン・カリーはレギュラーシーズンにおける通算3ポイント成功数でNBA歴代トップに浮上した。リーグ№1シューターは、キャリア13シーズン目の今季はここまで平均27.0点、5.5リバウンド、6.1アシスト、1.6スティールに3ポイント39.8%(平均5.4本成功)と猛威を振るっている。
そんななか、今季で就任8年目を迎えたウォリアーズのスティーブ・カー・ヘッドコーチ(HC)は、20日に『95.7 The Game』にゲスト出演。プレティーン(10歳から12歳まで)の子どもたちによるゲームを見た時の感想をこう明かしていた。
「7ポゼッションくらい連続で、10歳の男の子たちが3ポイントを繰り出していたんだ。そこで私はステフの方へ向いてこう言ったんだ。『ステフ、これは全部君のせいだな』とね」(笑)
これはNBA,そしてバスケットボール界に3ポイント全盛をもたらしたゲームチェンジャー(変革者)としてのカリーの功績とも言えるエピソードで、カーHCはそれをジョーク交じりに当の本人へ話していたというわけだ。
「今の若い子たち皆を見てくれ。10歳だろうが関係なく、彼らは19歳か21歳でNBAにやって来て、皆がスリーを打ちたがるんだ。彼(カリー)はたぶん、ゲーム自体を永遠に変えてしまったのさ」
そんなカーは現役時代、シカゴ・ブルズでマイケル・ジョーダンやスコッティ・ピッペン、デニス・ロッドマンらと共に3連覇(96~98年)を経験し、その後スパーズでグレッグ・ポポビッチHCの下で2度、計5度のNBAチャンピオンとなった。
昨年5月。カーは『NBC Sports』とのインタビューで「私のその後の人生を完全に変えるものだった。ジョーダンとプレーしたことで、私のキャリアそのものが変わっていったんだ」と口にし、こうも話していた。
「チャンピオンシップを制したチームでプレーできたこと、プレーオフで自分の名を残すことができたこと、その後テレビ界に参入し、アナリストを務め、マネジメントやコーチをする機会も手にすることができた。これまでいろんな人たちが私を雇ってくれたのは、ジョーダンのすぐ傍でプレーしていたからなのさ。今の私があるのは彼のおかげなんだ」
確かに、カーHCがここまでのバスケットボールキャリアを構築できたのは、ジョーダン率いるブルズでプレーし、3連覇を経験したことが大きかった。
ただ、その機会を手に入れただけではここまでのサクセスストーリーを歩むことはできないはずだ。もっとも、ウォリアーズの指揮官として3度の優勝、5度のNBAファイナル進出を果たすことができたのは、カリーによる功績が大きい。
「ステフは私のことも引っ張ってくれる。彼はとてもコーチングしやすくて、ウォリアーズというチームをまとめてくれるんだ。彼はこの球団の顔であり、コーチできるのはもの凄くありがたいことなんだ」
カーHCは時折周囲を笑わせながらカリーをそう称えていた。もしかすると、カーはバスケ界でも屈指のラッキーマンなのかもしれない。だが人と人を繋ぐコミュニケーション能力や軽妙なトーク、どんな選手であろうと彼らをリスペクトして称賛する姿勢はもっと評価されていいのではないだろうか。
文●秋山裕之(フリーライター)
そんななか、今季で就任8年目を迎えたウォリアーズのスティーブ・カー・ヘッドコーチ(HC)は、20日に『95.7 The Game』にゲスト出演。プレティーン(10歳から12歳まで)の子どもたちによるゲームを見た時の感想をこう明かしていた。
「7ポゼッションくらい連続で、10歳の男の子たちが3ポイントを繰り出していたんだ。そこで私はステフの方へ向いてこう言ったんだ。『ステフ、これは全部君のせいだな』とね」(笑)
これはNBA,そしてバスケットボール界に3ポイント全盛をもたらしたゲームチェンジャー(変革者)としてのカリーの功績とも言えるエピソードで、カーHCはそれをジョーク交じりに当の本人へ話していたというわけだ。
「今の若い子たち皆を見てくれ。10歳だろうが関係なく、彼らは19歳か21歳でNBAにやって来て、皆がスリーを打ちたがるんだ。彼(カリー)はたぶん、ゲーム自体を永遠に変えてしまったのさ」
そんなカーは現役時代、シカゴ・ブルズでマイケル・ジョーダンやスコッティ・ピッペン、デニス・ロッドマンらと共に3連覇(96~98年)を経験し、その後スパーズでグレッグ・ポポビッチHCの下で2度、計5度のNBAチャンピオンとなった。
昨年5月。カーは『NBC Sports』とのインタビューで「私のその後の人生を完全に変えるものだった。ジョーダンとプレーしたことで、私のキャリアそのものが変わっていったんだ」と口にし、こうも話していた。
「チャンピオンシップを制したチームでプレーできたこと、プレーオフで自分の名を残すことができたこと、その後テレビ界に参入し、アナリストを務め、マネジメントやコーチをする機会も手にすることができた。これまでいろんな人たちが私を雇ってくれたのは、ジョーダンのすぐ傍でプレーしていたからなのさ。今の私があるのは彼のおかげなんだ」
確かに、カーHCがここまでのバスケットボールキャリアを構築できたのは、ジョーダン率いるブルズでプレーし、3連覇を経験したことが大きかった。
ただ、その機会を手に入れただけではここまでのサクセスストーリーを歩むことはできないはずだ。もっとも、ウォリアーズの指揮官として3度の優勝、5度のNBAファイナル進出を果たすことができたのは、カリーによる功績が大きい。
「ステフは私のことも引っ張ってくれる。彼はとてもコーチングしやすくて、ウォリアーズというチームをまとめてくれるんだ。彼はこの球団の顔であり、コーチできるのはもの凄くありがたいことなんだ」
カーHCは時折周囲を笑わせながらカリーをそう称えていた。もしかすると、カーはバスケ界でも屈指のラッキーマンなのかもしれない。だが人と人を繋ぐコミュニケーション能力や軽妙なトーク、どんな選手であろうと彼らをリスペクトして称賛する姿勢はもっと評価されていいのではないだろうか。
文●秋山裕之(フリーライター)
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