NBAの2021-22レギュラーシーズンは最終盤へ突入し、主要アウォードの有力候補選手たちも徐々に絞られてきた。
今季の最優秀選手であるMVPは、デンバー・ナゲッツのニコラ・ヨキッチ(セルビア出身)、フィラデルフィア・セブンティシクサーズのジョエル・エンビード(カメルーン出身)、ミルウォーキー・バックスのヤニス・アデトクンボ(ギリシャ出身)という、外国籍出身のビッグマン勢のうちいずれかが獲得する様相となっている。
ヨキッチは昨季、アデトクンボは19、20年と2年連続で受賞しているため、エンビードに最もチャンスがあると言える。シクサーズの大黒柱は現地時間4月5日のインディアナ・ペイサーズ戦で45得点、13リバウンドと暴れ回って131-122の勝利に貢献。今季平均30.4点まで伸ばし、ロサンゼルス・レイカーズのレブロン・ジェームズ(平均30.3点)を抜いてリーグトップに浮上した。
そんななか、5日にシクサーズのOBである“ドクターJ”ことジュリアス・アービングが『The Rich Eisen Show』へ電話出演。シクサーズが最後に優勝した1983年の主力で、昨年には75周年記念チームにも名を連ねたレジェンドは、今季のMVP争いについてこう話していた。
「私としてはエンビードに取ってほしいね。彼はそのことについて話していて、手が届きそうな位置にいるからだ。ただ最も(MVPに)相応しい男はヨキッチだと思う。彼はほとんど欠場しておらず、ほぼ毎晩コートへ立っていて、昨シーズンよりも良い仕事をしている。彼は昨年のMVPだが、さらに成長を遂げている」
5日を終えた時点でエンビードは13試合、アデトクンボが14試合を欠場したのに対し、ヨキッチは7試合のみ。チーム成績で言えばシクサーズはイースタン・カンファレンス4位の49勝30敗(勝率62.0%)、バックスがゲーム差なしの同3位で、いずれもプレーオフ進出を決めている。
一方のナゲッツはウエスタン・カンファレンス6位の47勝33敗(勝率58.8%)で、プレーオフ進出はほぼ確実。ただ、チーム第2の得点源ジャマール・マレーが今季全休、第3の得点源マイケル・ポーターJr.も9試合のみの出場で、ヨキッチが八面六臂の活躍でチームを支えている点がプラスに働くかもしれない。
「私ならエンビードへ投票する。彼は大のお気に入りだからね。それにアデトクンボがどこまで仕上げてくるかなんてわかるかい? でも両選手とも数週間を欠場しているのに対し、ヨキッチは(ほとんど)毎晩出場してきたんだ」
アービングとしては、古巣シクサーズを覇権争いへと引き上げているエンビードを推したいところだろう。
だがシクサーズにはエンビードの周囲にジェームズ・ハーデンにトバイアス・ハリス、タイリース・マキシーがおり、バックスにもアデトクンボの周囲にクリス・ミドルトン、ドリュー・ホリデーといったスター級のチームメイトたちがいる。
MVP候補3選手が所属するチームの地力も加味すると、欠場試合が最も少ないヨキッチに軍配が上がるとアービングは見ているのだろう。
文●秋山裕之(フリーライター)
今季の最優秀選手であるMVPは、デンバー・ナゲッツのニコラ・ヨキッチ(セルビア出身)、フィラデルフィア・セブンティシクサーズのジョエル・エンビード(カメルーン出身)、ミルウォーキー・バックスのヤニス・アデトクンボ(ギリシャ出身)という、外国籍出身のビッグマン勢のうちいずれかが獲得する様相となっている。
ヨキッチは昨季、アデトクンボは19、20年と2年連続で受賞しているため、エンビードに最もチャンスがあると言える。シクサーズの大黒柱は現地時間4月5日のインディアナ・ペイサーズ戦で45得点、13リバウンドと暴れ回って131-122の勝利に貢献。今季平均30.4点まで伸ばし、ロサンゼルス・レイカーズのレブロン・ジェームズ(平均30.3点)を抜いてリーグトップに浮上した。
そんななか、5日にシクサーズのOBである“ドクターJ”ことジュリアス・アービングが『The Rich Eisen Show』へ電話出演。シクサーズが最後に優勝した1983年の主力で、昨年には75周年記念チームにも名を連ねたレジェンドは、今季のMVP争いについてこう話していた。
「私としてはエンビードに取ってほしいね。彼はそのことについて話していて、手が届きそうな位置にいるからだ。ただ最も(MVPに)相応しい男はヨキッチだと思う。彼はほとんど欠場しておらず、ほぼ毎晩コートへ立っていて、昨シーズンよりも良い仕事をしている。彼は昨年のMVPだが、さらに成長を遂げている」
5日を終えた時点でエンビードは13試合、アデトクンボが14試合を欠場したのに対し、ヨキッチは7試合のみ。チーム成績で言えばシクサーズはイースタン・カンファレンス4位の49勝30敗(勝率62.0%)、バックスがゲーム差なしの同3位で、いずれもプレーオフ進出を決めている。
一方のナゲッツはウエスタン・カンファレンス6位の47勝33敗(勝率58.8%)で、プレーオフ進出はほぼ確実。ただ、チーム第2の得点源ジャマール・マレーが今季全休、第3の得点源マイケル・ポーターJr.も9試合のみの出場で、ヨキッチが八面六臂の活躍でチームを支えている点がプラスに働くかもしれない。
「私ならエンビードへ投票する。彼は大のお気に入りだからね。それにアデトクンボがどこまで仕上げてくるかなんてわかるかい? でも両選手とも数週間を欠場しているのに対し、ヨキッチは(ほとんど)毎晩出場してきたんだ」
アービングとしては、古巣シクサーズを覇権争いへと引き上げているエンビードを推したいところだろう。
だがシクサーズにはエンビードの周囲にジェームズ・ハーデンにトバイアス・ハリス、タイリース・マキシーがおり、バックスにもアデトクンボの周囲にクリス・ミドルトン、ドリュー・ホリデーといったスター級のチームメイトたちがいる。
MVP候補3選手が所属するチームの地力も加味すると、欠場試合が最も少ないヨキッチに軍配が上がるとアービングは見ているのだろう。
文●秋山裕之(フリーライター)