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NBA

プレーインを制して1回戦でセルティックスと対戦へ! ネッツ、勝利の鍵は「テイタムをスローダウンすること」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2022.04.13

ネッツがシリーズを優位に進めるためには、相手エースのテイタム(右)をスローダウンさせることが大前提となる。(C)Getty Images

ネッツがシリーズを優位に進めるためには、相手エースのテイタム(右)をスローダウンさせることが大前提となる。(C)Getty Images

 現地時間4月12日に幕を開けたプレーイン・トーナメント初戦、ブルックリン・ネッツはクリーブランド・キャバリアーズ相手に一度もリードを許さず、115-108で勝利を収めた。

 この試合では最初の12本のショットをすべて決めたカイリー・アービングが34得点に12アシスト、ケビン・デュラントが25得点、5リバウンド、11アシスト、2スティール、3ブロックと両輪が大活躍。さらにブルース・ブラウンが18得点、9リバウンド、8アシスト、3スティール、アンドレ・ドラモンドが16得点、8リバウンド、ニコラス・クラクストンが13得点、9リバウンド、5ブロックをマーク。

 イースタン・カンファレンス7位のネッツが8位のキャブズ(いずれも44勝38敗/勝率53.7%)を下し、ネッツはプレーオフ1回戦でボストン・セルティックス(51勝31敗/勝率62.2%)と対戦することになった。

 今季の直接対決で、ネッツはセルティックスに1勝3敗と負け越しており、相手はオールスター後に17勝5敗(勝率77.3%)と白星を量産。ディフェンシブ・レーティング(106.2)はリーグトップと強固な守備を誇る難敵だ。

「相手がいいチームなのは知っているし、彼らも僕らのことをよく知っている(シリーズの流れは)行ったり来たりするだろう。一度ボールが上がれば、きっと素晴らしいバスケットボールを目にすることになるさ」(アービング)

 オールスター後、デュラント、アービングに次ぐ3番手に昇格したブラウンは、セルティックスとのシリーズに向けて相手エースのジェイソン・テイタムを抑えること、そしてディフェンシブ・アンカーのロバート・ウィリアムズ三世の不在(左ヒザの負傷のため)について、こう語っていた。
 
「僕らはテイタムに50得点も許しちゃいけない。相手に対してフィジカルにぶつかっていく必要がある。今、彼らはウィリアムズ三世がいない。ペイントエリアの守護神が不在だから、アル・ホーフォードと(ダニエル)タイスへアタックできる。彼がいないのは大きい」

 ウィリアムズ三世はファーストラウンド期間中に復帰できる可能性は低いため、セルティックスは戦力ダウンを余儀なくされる。だが直近に行なわれた3月6日の一戦で、テイタムは54得点の大爆発を見せているだけに、ネッツとしても警戒が必要なのは明らかだ。

「JT(テイタム)をスローダウンすることから始まる。彼は僕らとの対戦ですごくいい状態でプレーしているからね。彼がダブルチームされれば、マーカス・スマートがペースを上げて、ショットも沈めてくる。で、ホーフォードがオフェンシブ・リバウンドを支配し、タイスがロバートの代わりを務めるから厄介だ」

 元セルティックスのアービングは古巣とのシリーズを前に、アービングもテイタムをスローダウンすることをキーポイントとして挙げている。では、ネッツはテイタムをどのように抑えるのか。

 今季平均26.9点、8.0リバウンド、4.4アシストを残した203㎝のフォワードは、24歳ながらすでにリーグ最高級のスコアラーとして君臨。デュラントが「タフな質問だ」と口にするのも仕方ない。

「彼はハードにプレーする。次に何を仕掛けてくるかを見定めなければいけない選手の1人だ。才能に溢れていて、スキルも備わっているし、プレーの効率がいい。俺たちとしては一生懸命プレーしなきゃならない」

 テイタムとデュラントは、昨夏の東京オリンピックでアメリカ代表として共演し、金メダルを獲得している。勝負所では両者がマッチアップすることも予想され、この2チームによるシリーズは1回戦で必見のカードと言っていいだろう。

文●秋山裕之(フリーライター)
 
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