マイケル・ジョーダンとスコッティ・ピッペンは、シカゴ・ブルズを2度の3連覇に導いた伝説的なデュオだが、過去2年は確執が浮き彫りとなって世間を騒がせていた。しかし、盟友に対して公然と口撃していたピッペンが、ジョーダンと“また組みたい”意向を示している。
1984年ドラフト1巡目3位指名のジョーダンと、1987年ドラフト5位指名のピッペン。3学年差の2人はブルズのみならず、NBAの歴史においてシャキール・オニール&コビー・ブライアント、カリーム・アブドゥル・ジャバー&マジック・ジョンソン、レブロン・ジェームズ&ドゥエイン・ウェイドらとともに“史上最高のデュオ”を争うゴールデンコンビで、数々の強敵を阿吽の呼吸で蹴散らし、1990年代のリーグを席巻した。
お互いを認め合い、栄光のキャリアを歩んだ2人だが、2020年に公開されたブルズのドキュメンタリー『ザ・ラストダンス』で状況が一変。同作品ではチームリーダーだったジョーダンが仲間を叱咤激励して奮起を促し、栄光へと導いたように描かれた一方、開幕前に足首の手術を遅らせたピッペンは“セルフィッシュ”な判断だったと非難されたことがきっかけで、確執が表面化していく。
ピッペンは「不満なんか持っていない」と発言していたが、21年11月に発売した自伝『Unguarded』で「マイケルがバスケットボールを台無しにしたと言ってもいいかもしれない。1980年代は全員がボールを動かし、チームのためにパスをしていた。それは90年代に途絶えた」と、ジョーダンに辛辣な言葉を浴びせた。
現役選手、OBを巻き込む騒動となった両者の関係は泥沼化する一方だったが、ことバスケットボールにおいては、ピッペンの中でジョーダンに勝る存在はいないようだ。
『KTLA Morning News』に出演した際、司会から「もし2対2でMJ&ピッペンと対戦するなら、誰をチームメイトに選ぶ?」とのツイートにレブロンが「コビー、KD(ケビン・デュラント)かカイリー(アービング)」とコメントしていたことに引っ掛け、「君なら誰と組む?」と問いかけると、ピッペンは「誰とも(組まない)」と笑顔でジョークを飛ばす。
続けて、「もう一度マイケル・ジョーダンとプレーしますか?」と尋ねられたピッペンは、躊躇することなく回答した。
「イエス! 私はマイケル・ジョーダンとだけプレーする」
和解してかつてのような関係に戻るわけではないとはいえ、“だけ”というフレーズには盟友の実力を認めていた意思が改めて窺える。
ジョーダンに牙を剥いていた期間も、「今まで一緒にプレーしたなかで、ベストのチームメイトはジョーダン」と明言していたピッペン。そのリスペクトの念が、雪解けを呼ぶ日は訪れるのだろうか。
構成●ダンクシュート編集部
1984年ドラフト1巡目3位指名のジョーダンと、1987年ドラフト5位指名のピッペン。3学年差の2人はブルズのみならず、NBAの歴史においてシャキール・オニール&コビー・ブライアント、カリーム・アブドゥル・ジャバー&マジック・ジョンソン、レブロン・ジェームズ&ドゥエイン・ウェイドらとともに“史上最高のデュオ”を争うゴールデンコンビで、数々の強敵を阿吽の呼吸で蹴散らし、1990年代のリーグを席巻した。
お互いを認め合い、栄光のキャリアを歩んだ2人だが、2020年に公開されたブルズのドキュメンタリー『ザ・ラストダンス』で状況が一変。同作品ではチームリーダーだったジョーダンが仲間を叱咤激励して奮起を促し、栄光へと導いたように描かれた一方、開幕前に足首の手術を遅らせたピッペンは“セルフィッシュ”な判断だったと非難されたことがきっかけで、確執が表面化していく。
ピッペンは「不満なんか持っていない」と発言していたが、21年11月に発売した自伝『Unguarded』で「マイケルがバスケットボールを台無しにしたと言ってもいいかもしれない。1980年代は全員がボールを動かし、チームのためにパスをしていた。それは90年代に途絶えた」と、ジョーダンに辛辣な言葉を浴びせた。
現役選手、OBを巻き込む騒動となった両者の関係は泥沼化する一方だったが、ことバスケットボールにおいては、ピッペンの中でジョーダンに勝る存在はいないようだ。
『KTLA Morning News』に出演した際、司会から「もし2対2でMJ&ピッペンと対戦するなら、誰をチームメイトに選ぶ?」とのツイートにレブロンが「コビー、KD(ケビン・デュラント)かカイリー(アービング)」とコメントしていたことに引っ掛け、「君なら誰と組む?」と問いかけると、ピッペンは「誰とも(組まない)」と笑顔でジョークを飛ばす。
続けて、「もう一度マイケル・ジョーダンとプレーしますか?」と尋ねられたピッペンは、躊躇することなく回答した。
「イエス! 私はマイケル・ジョーダンとだけプレーする」
和解してかつてのような関係に戻るわけではないとはいえ、“だけ”というフレーズには盟友の実力を認めていた意思が改めて窺える。
ジョーダンに牙を剥いていた期間も、「今まで一緒にプレーしたなかで、ベストのチームメイトはジョーダン」と明言していたピッペン。そのリスペクトの念が、雪解けを呼ぶ日は訪れるのだろうか。
構成●ダンクシュート編集部