ヤニス・アデトクンボは2013年のドラフト1巡目15位でミルウォーキー・バックスに指名されて以降、チーム一筋でプレーしている。通称"グリーク・フリーク"はNBAキャリアにおいて、ローテーションプレーヤーからスターター、オールスターの常連へと成長してきた。
とりわけここ4シーズンの活躍は凄まじく、2度のシーズンMVP、オールスターMVP、最優秀守備選手賞、21年にはバックスを球団史上2度目のNBAチャンピオンへ導き、ファイナルMVPに輝いた。
現在、オールNBAとオールディフェンシブで4シーズン連続1stチーム入りしているギリシャ出身のフォワードは、昨年75周年記念チームにも最年少(27歳)で選ばれており、すでに引退後のバスケットボール殿堂入りは確実視されている。
バックスは昨プレーオフでクリス・ミドルトンがケガで戦線離脱したため、カンファレンス・セミファイナルでボストン・セルティックスに3勝4敗で敗退したものの、依然として優勝を狙える豪華戦力を有している。
そんななか、主砲アデトクンボが現地時間8月15日に地元放送局『Fox 32 Chicago Sports』とのインタビューで意外な言葉を発していた。
「誰だって(シカゴ・ブルズで)バスケットボールをプレーしたいかと聞かれたら、ノーと答えれば嘘になる。複数回のチャンピオンシップを勝ち取り、史上最高の選手の1人がプレーしたチームでもある。だから考えるまでもないね。誰だってシカゴでプレーするのは大歓迎さ」
1990年代に2度の3連覇を達成したブルズはマイケル・ジョーダンという世界的なスーパースターが所属してきたほか、スコッティ・ピッペンやホーレス・グラント、デニス・ロッドマン、トニー・クーコッチといった名選手たちがプレーしてきた。
過去にはマイアミ・ヒートで3度の優勝を勝ち取ったシカゴ出身のドゥエイン・ウェイドがフリーエージェント(FA)でブルズへ移籍しており、バスケットボールプレーヤーたちにとって依然として憧れのチームということなのだろう。
アデトクンボも「未来なんて、誰にも分からない。人生がどうなっていくかなんてわからないけど、僕はシカゴでプレーするかもしれない。でも今はミルウォーキーでプレーすることにコミットしている」と、いずれブルズでプレーする可能性があることをほのめかしていた。
20年12月にスーパーMAX額で延長契約を結んだアデトクンボは、24-25シーズンまでバックスの契約下におり、翌25-26シーズンがプレーヤーオプションとなる。
ブルズへ加入する場合は25年夏が最短で、アデトクンボはその時30歳。まだまだ一線級でプレーできることから、次の契約で移籍するかは微妙だ。
また、今回の発言はシカゴのメディアとのインタビューでリップサービスだった部分もあり、バックスファンが心配する必要はないだろう。
ただ、チームは2シーズンぶりの覇権奪回に向けて動き出しているだけに、こうした発言がチームの士気へ悪影響を及ぼす可能性もゼロではない。
アデトクンボは現役最高級のスーパースター。オフシーズンとはいえ、インタビューで発言したことが世界中へ拡散されるご時世だけに、くれぐれも注意してほしいところだ。
文●秋山裕之(フリーライター)
とりわけここ4シーズンの活躍は凄まじく、2度のシーズンMVP、オールスターMVP、最優秀守備選手賞、21年にはバックスを球団史上2度目のNBAチャンピオンへ導き、ファイナルMVPに輝いた。
現在、オールNBAとオールディフェンシブで4シーズン連続1stチーム入りしているギリシャ出身のフォワードは、昨年75周年記念チームにも最年少(27歳)で選ばれており、すでに引退後のバスケットボール殿堂入りは確実視されている。
バックスは昨プレーオフでクリス・ミドルトンがケガで戦線離脱したため、カンファレンス・セミファイナルでボストン・セルティックスに3勝4敗で敗退したものの、依然として優勝を狙える豪華戦力を有している。
そんななか、主砲アデトクンボが現地時間8月15日に地元放送局『Fox 32 Chicago Sports』とのインタビューで意外な言葉を発していた。
「誰だって(シカゴ・ブルズで)バスケットボールをプレーしたいかと聞かれたら、ノーと答えれば嘘になる。複数回のチャンピオンシップを勝ち取り、史上最高の選手の1人がプレーしたチームでもある。だから考えるまでもないね。誰だってシカゴでプレーするのは大歓迎さ」
1990年代に2度の3連覇を達成したブルズはマイケル・ジョーダンという世界的なスーパースターが所属してきたほか、スコッティ・ピッペンやホーレス・グラント、デニス・ロッドマン、トニー・クーコッチといった名選手たちがプレーしてきた。
過去にはマイアミ・ヒートで3度の優勝を勝ち取ったシカゴ出身のドゥエイン・ウェイドがフリーエージェント(FA)でブルズへ移籍しており、バスケットボールプレーヤーたちにとって依然として憧れのチームということなのだろう。
アデトクンボも「未来なんて、誰にも分からない。人生がどうなっていくかなんてわからないけど、僕はシカゴでプレーするかもしれない。でも今はミルウォーキーでプレーすることにコミットしている」と、いずれブルズでプレーする可能性があることをほのめかしていた。
20年12月にスーパーMAX額で延長契約を結んだアデトクンボは、24-25シーズンまでバックスの契約下におり、翌25-26シーズンがプレーヤーオプションとなる。
ブルズへ加入する場合は25年夏が最短で、アデトクンボはその時30歳。まだまだ一線級でプレーできることから、次の契約で移籍するかは微妙だ。
また、今回の発言はシカゴのメディアとのインタビューでリップサービスだった部分もあり、バックスファンが心配する必要はないだろう。
ただ、チームは2シーズンぶりの覇権奪回に向けて動き出しているだけに、こうした発言がチームの士気へ悪影響を及ぼす可能性もゼロではない。
アデトクンボは現役最高級のスーパースター。オフシーズンとはいえ、インタビューで発言したことが世界中へ拡散されるご時世だけに、くれぐれも注意してほしいところだ。
文●秋山裕之(フリーライター)
関連記事
- カーHCに「替えのきかない男」と称賛されたルーニーが語る“ウォリアーズでセンターを務める秘訣”とは<DUNKSHOOT>
- 「NBAは“マフィア”だから」ヨーロッパ人HCが誕生しない理由を、欧州の名将たちが語る<DUNKSHOOT>
- 俊英プールのウォリアーズ残留は金銭的に微妙?移籍先は「マジックが狙っている」とリーグ関係者が予想<DUNKSHOOT>
- ビル・ラッセル——ディフェンスでNBAに革命を起こした男が“真の勝者”となるまで【NBAレジェンド列伝・前編】<DUNKSHOOT>
- 「コーチはステフを信頼していなかった」元ウォリアーズのリンが若手時代のカリーを回想「でも凄い自信があった」<DUNKSHOOT>