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昨季の雪辱に燃えるレイカーズが始動!開幕前の低評価もデイビスは「俺たちはアンダードッグ」と意に介さず<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2022.09.27

昨季ケガに泣かされたデイビスは「もっとアグレッシブになる」と決意を語った。(C)Getty Images

 現地時間9月26日、ロサンゼルス・レイカーズがメディアデーを開き、選手たちとダービン・ハムHC(ヘッドコーチ)が写真撮影や会見に臨んだ。

 昨季プレーオフ進出を逃したチームは、オフにフランク・ヴォーゲル前HCを事実上の解任とし、新たにハムを指揮官として招聘。フリーエージェント(FA)戦線とトレードでパトリック・ベバリーやデニス・シュルーダー、ロニー・ウォーカー四世、トーマス・ブライアントといった新戦力を複数加えた。

 とはいえ、このチームの勝敗を大きく左右するのはレブロン・ジェームズ、アンソニー・デイビス、ラッセル・ウエストブルックのビッグ3であることに変わりはない。

 昨季はデイビスが足首とヒザのケガのため計42試合、レブロンも腹部やヒザを痛めて計26試合をそれぞれ欠場。ウエストブルックはチーム最多の78試合に出場したものの、チームにフィットできずに戦犯扱いされる始末。結局、このビッグ3は21試合しか共にコートで戦うことができなかった。

 19-20シーズンにリーグを制したメンバーはレブロンとデイビスの2人しか残っていないことからもわかるように、レイカーズはこの2年で選手が大幅に入れ替わった。
 
 デイビスは昨季プレーイン圏外に終わったこともあり、メディアデーで「俺たちは挑戦的な気持ちで戦うと、今シーズンをみなしている。俺たちはアンダードッグなんだ。当然、世界中の人たちは俺たちに目を向けてくるだろう。でも彼らが俺たちの話をすることはない。それなら自分たちは目立たないようにしている方がマシだ」と口にしていた。

 レブロン、ウエストブルック、デイビスが所属するレイカーズが"アンダードッグ"とは、言い過ぎだと映るかもしれない。ただ、今季レイカーズを優勝候補に推す識者は皆無に等しく、先月『ESPN』が公開した勝敗予想でもウエスト9位の42勝40敗で、プレーオフ進出も黄信号と低評価なのは確かだ。

 レイカーズがプレーオフへ返り咲き、優勝候補へ名乗りを上げるために必須なのは、「もっとアグレッシブになる」と意気込んだデイビスと、20年目を迎えるレブロンが健康体を保つこと、そしてウエストブルックがチームへ溶け込むことだろう。

 昨季途中に限らず、プレーヤーオプションを行使して残留を決めた今夏でさえも、ウエストブルックにはトレードの噂が堪えず、複数のチームを絡めたトレードトークが報じられてきた。

 だが当の本人は「俺とダービンは初日からコミュニケーションを取っている。彼とすぐさま繋がることができたのは、俺にとって凄く重要だった」と語っており、先発なのか控えか、起用方法が曖昧な状況でも「俺は愛するゲームをプレーできてハッピーだし有難く思っている」と前を向いていた。

 ボストン・セルティックスと並ぶリーグ1位タイの17回の優勝を誇り、名選手を多く輩出してきたレイカーズだけに、今季の逆襲に期待したい。

文●秋山裕之(フリーライター)
 
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