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「世間が僕を知らない場所に行きたい」アデトクンボが“セカンドキャリア”に言及「ダンカンのようになりたい」<DUNKSHOOT>

ダンクシュート編集部

2022.10.05

アデトクンボが見据える引退後の生活とは?(C)Getty Images

 ミルウォーキー・バックスのヤニス・アデトクンボは、現在のNBAで最も支配的な選手の1人に挙げられるスーパースターだ。"ヤニス評"に関しては多くが称賛の中で、元NBA選手のギルバート・アリナスが「バスケを学ぶ必要がある」と指摘したことが反響を呼んだ。この"批判的"な見解に対して、ヤニス本人が反応している。

 ヤニスは2019、20年に史上13人目となる2年連続でシーズンMVPを受賞。続く20-21シーズンには悲願のリーグ優勝&ファイナルMVPを果たし、昨季もリーグ2位の平均29.9点、11.6リバウンド、5.8アシスト、1.07スティール、1.36ブロックと圧巻の成績を残している。

 開幕に先駆けて、米放送局『ESPN』では2022-23シーズンの"トッププレーヤー100"が発表され、ヤニスは2年連続シーズンMVPのニコラ・ヨキッチ(デンバー・ナゲッツ)や、若き大型ガードのルカ・ドンチッチ(ダラス・マーベリックス)を抑えて堂々の1位に選出された。

 誰もが認める実力者なのは言うまでもないが、元NBA選手のアリナスは自身がホストを務める『Fubo Sports』の番組『No Chill』で、ヤニスを次のように批判していた。

「彼はバスケットボールをプレーし、チャンピオンシップを勝ち獲った。でも、どうすれば偉大な存在になれるのか、どうすればより良くなれるのか、自分の身体の鍛え方を本当の意味では理解していない。NBAで戦い続けるには、少なくとも38分以上のプレーに耐えられないといけない。レブロン(ジェームズ)は昨季、37歳にして1試合平均37分以上(37.2分)コートに立っていた。(元フィラデルフィア・セブンティシクサーズの)アレン・アイバーソンに至っては平均43分だ」
 
 アリナスは「プレーをブラッシュアップする方法を理解するために、もっとバスケットボールを学ぶ必要があると言ったんだ」と真意を説明していたが、ヤニスは地元紙『ミルウォーキー・ジャーナル・センティネル』でこの意見に対して率直な感想を述べている。

「気に障るかって? 嘘をつくつもりはない。そういう声が、僕をよりハードにバスケに向き合わせてくれる。結局、自分が45歳、50歳になった時、20歳の選手が3年9億ドル(約1297億円)にサインするのを見たら、苦い思いをするかもしれない」

 27歳とこれから全盛期を迎えるヤニスは、現役引退後について『SiriusXM NBA Radio』で「バスケを引退したら、世間が僕を知らない場所に行きたい。2年前にスウェーデンに行ったけど、誰も僕を知らなかった。(元サンアントニオ・スパーズの)ティム・ダンカンのようになりたい(笑)。ティム・ダンカンは一体どこにいるんだい? どこにいるのか分からない。バスケをプレーしたあとは、自分の存在は忘れてしまいたいね」と語っている。

 3ポイントをはじめ、ロングジャンパーの精度に課題はあるが、これからのキャリアで克服する可能性も十分あり、ヤニスが正真正銘の"パーフェクト・プレーヤー"になるかもしれない。

構成●ダンクシュート編集部
 
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