昨季イースタン・カンファレンス13位の25勝57敗(勝率30.5%)と低迷したインディアナ・ペイサーズは、シーズン途中に主力のドマンタス・サボニス(現サクラメント・キングス)、キャリス・ルバート(現クリーブランド・キャバリアーズ)、今オフにはマルコム・ブログドン(現ボストン・セルティックス)も放出し、再建モードに入った。
ところが今季チームはリック・カーライルHC(ヘッドコーチ)の下、20試合を終えてイースト4位の12勝8敗(勝率60.0%)と、サプライズチームとなっている。
チームの牽引役はサボニスとのトレードで加入したタイリース・ハリバートンで、20試合で平均19.9点、4.7リバウンド、11.3アシスト、1.8スティールを奪取。彼の周囲をビッグマンのマイルズ・ターナー(18.0点、8.5リバウンド、2.6ブロック)、バディ・ヒールド(17.2点、4.7リバウンド、2.7アシスト)、ジェイレン・スミス(10.9点、7.3リバウンド)らが支えている。
そして今季、ハリバートンに次ぐ得点を記録しているのはベネディクト・マサリン。今年のドラフト全体6位でペイサーズから指名された198㎝・95㎏のシューティングガードは、出場全試合でベンチスタートながら平均19.1点、4.1リバウンド、3ポイント41.7%(平均2.4本成功)の好成績を残している。
現地時間11月24日に更新された『NBA.com』のルーキーランキングでトップに立つマサリンは、ドラフト前に『The Washington Post』へレブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)についてこんな言葉を残していた。
「大勢の人たちは彼が偉大だと言っている。僕は彼がどれほど偉大なのか見てみたいね。誰であろうと、僕よりいい選手がいるとは思えない。だから彼は、この僕に対して自分の方が上なんだと見せなきゃいけないね」
NBA入りを前にした鼻っ柱の強いルーキーによる向こう見ずな発言ではあるものの、マサリンはここまで上々のパフォーマンスを見せていることは事実。
ただ、言葉の矛先がレブロンというのはさすがに分が悪い。キャリア20年目の37歳とはいえ、彼は依然としてリーグで一線級のプレーを続けるスーパースターで、引退後の殿堂入りが確実な選手だからだ。
そのため、28日のレイカーズとの初戦を前に、マサリンはドラフト前の発言を撤回し、次のように語った。
「レブロンは歴代ベストだと思う。皆はおそらく僕が言おうとしていたことを誤解していたんだ。(あの時の)僕はリーグ入りしようとしていた矢先であり、僕より優れた人はいないと言うつもりはなかった。あれはあくまで僕には自信があるということだったんだ」
そんななかで迎えたレイカーズ戦、マサリンは23得点、8リバウンド、(レブロンは21得点、7リバウンド、3アシスト)とシックスマンとして見事な活躍を披露し、勝利に貢献した。
ビッグマウスの大型ルーキーは今年6月に20歳になったばかり。今後のNBAキャリアで“キング”レブロンの領域にどこまで近づくことができるか見ものだ。
文●秋山裕之(フリーライター)
ところが今季チームはリック・カーライルHC(ヘッドコーチ)の下、20試合を終えてイースト4位の12勝8敗(勝率60.0%)と、サプライズチームとなっている。
チームの牽引役はサボニスとのトレードで加入したタイリース・ハリバートンで、20試合で平均19.9点、4.7リバウンド、11.3アシスト、1.8スティールを奪取。彼の周囲をビッグマンのマイルズ・ターナー(18.0点、8.5リバウンド、2.6ブロック)、バディ・ヒールド(17.2点、4.7リバウンド、2.7アシスト)、ジェイレン・スミス(10.9点、7.3リバウンド)らが支えている。
そして今季、ハリバートンに次ぐ得点を記録しているのはベネディクト・マサリン。今年のドラフト全体6位でペイサーズから指名された198㎝・95㎏のシューティングガードは、出場全試合でベンチスタートながら平均19.1点、4.1リバウンド、3ポイント41.7%(平均2.4本成功)の好成績を残している。
現地時間11月24日に更新された『NBA.com』のルーキーランキングでトップに立つマサリンは、ドラフト前に『The Washington Post』へレブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)についてこんな言葉を残していた。
「大勢の人たちは彼が偉大だと言っている。僕は彼がどれほど偉大なのか見てみたいね。誰であろうと、僕よりいい選手がいるとは思えない。だから彼は、この僕に対して自分の方が上なんだと見せなきゃいけないね」
NBA入りを前にした鼻っ柱の強いルーキーによる向こう見ずな発言ではあるものの、マサリンはここまで上々のパフォーマンスを見せていることは事実。
ただ、言葉の矛先がレブロンというのはさすがに分が悪い。キャリア20年目の37歳とはいえ、彼は依然としてリーグで一線級のプレーを続けるスーパースターで、引退後の殿堂入りが確実な選手だからだ。
そのため、28日のレイカーズとの初戦を前に、マサリンはドラフト前の発言を撤回し、次のように語った。
「レブロンは歴代ベストだと思う。皆はおそらく僕が言おうとしていたことを誤解していたんだ。(あの時の)僕はリーグ入りしようとしていた矢先であり、僕より優れた人はいないと言うつもりはなかった。あれはあくまで僕には自信があるということだったんだ」
そんななかで迎えたレイカーズ戦、マサリンは23得点、8リバウンド、(レブロンは21得点、7リバウンド、3アシスト)とシックスマンとして見事な活躍を披露し、勝利に貢献した。
ビッグマウスの大型ルーキーは今年6月に20歳になったばかり。今後のNBAキャリアで“キング”レブロンの領域にどこまで近づくことができるか見ものだ。
文●秋山裕之(フリーライター)
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