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メッシとの記念撮影は“恥ずべき行為”なのか?バスケ界でも過去に“ドリームチーム”相手に同様の現象が<DUNKSHOOT>

ダンクシュート編集部

2022.12.06

1992年のバルセロナ五輪でアメリカと戦ったチームは、試合後にジョーダン(右)やマジック(右から2番目)らと記念撮影を求めた。(C)Getty Images

 連日盛り上がりをみせるFIFAワールドカップカタール2022。そのなかで、決勝トーナメント1回戦でアルゼンチンに敗れたオーストラリア代表の選手たちが、試合後に相手エースのリオネル・メッシと記念撮影を行なったことが物議を醸した。

 いくら世界的なスーパースターと同じピッチに立ったとはいえ、敗れた直後の相手に2ショット写真を求めたこの行為に、SNSでは「恥ずべき行為」「彼らを代表チームから外すべき」などと批判的な意見が寄せられた。一方で、「彼らを責めることはできない、メッシ世界最高の選手なんだから」「試合後なのだから問題ない」といった擁護する声も上がっている。

 賛否両論となったオーストラリア代表選手の記念撮影問題。はたしてこれは"恥ずべき行為"なのか。実はバスケットボールの国際大会においても、過去に同様の現象が起きたことがあった。
 
 1992年のバルセロナ・オリンピック。この大会にアメリカは、屈辱の銅メダルとなった1988年のソウル五輪の汚名を返上すべく、マイケル・ジョーダン(元シカゴ・ブルズほか)やマジック・ジョンソン(元ロサンゼルス・レイカーズ)、ラリー・バード(元ボストン・セルティックス)らNBAのトップスターで結成された"ドリームチーム"を派遣。圧勝に次ぐ圧勝で頂点まで駆け上がったほか、ド派手なプレーで観客を魅了し続け、世界中にNBAブームを巻き起こした。

 そしてアメリカと激突した対戦国は、予選ラウンド初戦のアンゴラから決勝で相見えたクロアチアまで、全チームが試合終了後――あるいは試合中にも――にNBAスターたちとの記念撮影を求めていた。ドリームチームのフィーバーぶりを、指揮官を務めたチャック・デイリー(元デトロイト・ピストンズ・ヘッドコーチほか)は「エルビス(プレスリー)とビートルズを一緒にしたような大騒ぎ」と評したが、それはファンだけではなく、ともにコートに立った相手国の選手たちにも波及していたと言っていいだろう。

 国を代表して戦っている選手たちが、負けた相手と記念写真を撮ることに拒否反応を示す人々がいるのもわかる。その一方で、子どもの頃から憧れていたスーパースターが目の前にいれば、一ファンに戻ってしまう気持ちも理解できよう。どちらの考えも正しい以上、この件において双方が納得する答えは出なさそうだ。

構成●ダンクシュート編集部

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