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NBA

「引退も考えていた」どん底から復活したバトゥームをクリッパーズやホーネッツ指揮官が称賛「毎年価値のある選手になっている」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2022.12.24

どん底から復活を遂げたバトゥーム。その目はリーグ制覇、そして金メダル獲得を見据えている。(C)Getty Images

どん底から復活を遂げたバトゥーム。その目はリーグ制覇、そして金メダル獲得を見据えている。(C)Getty Images

 ロサンゼルス・クリッパーズ在籍3年目のニコラ・バトゥームは、今季でNBAキャリア15年目、12月14日には34歳を迎えた。

 現地時間12月23日のフィラデルフィア・セブンティシクサーズ戦で、クリッパーズは114-119で落として連勝が2でストップ。これで今季戦績は19勝15敗(勝率55.9%)、ウエスタン・カンファレンス6位でプレーオフ進出圏内につけている。

 今季のクリッパーズは、カワイ・レナードが21試合、ポール・ジョージとノーマン・パウエルがそれぞれ10試合と、得点源が多くの試合を欠場。そのなかで、バトゥームはチーム唯一のフル出場を果たしており、シクサーズ戦でも約25分のプレータイムで10得点、2リバウンド、3ブロックをマークした。

 平均21.1分、6.4点、4.3リバウンド、1.4アシストと、今季の成績自体は特筆すべきものがないかもしれない。だが、3ポイント成功率43.2%はキャリアハイで、平均1.6本を成功。攻守両面で堅実なプレーを続けている。
 
 バトゥームは2008年のドラフト1巡目25位でヒューストン・ロケッツから指名され、その当日に3チーム間トレードでポートランド・トレイルブレイザーズへ移籍。デイミアン・リラードやラマーカス・オルドリッジ(現無所属)らとともにプレーオフチームの先発を務め、2015年夏にトレードでシャーロット・ホーネッツへ加入した。

 ホーネッツでもスターターの一角として活躍を続けていたのだが、2019-20シーズンにベンチへ配置転換され、2020年11月末にウェイブ。当時のことを、22日に『Los Angeles Times』へ公開された記事のなかで、バトゥームはこう振り返っていた。

「ほんの2年前、僕は今も多くのミニッツを得てプレーしているなんて、思ってもいなかった。まさかタイトルを狙えるチームで役割をもらっているだなんて思いもしなかったよ。あの時の僕は引退に傾いていたからね」

 当時は引退すら考えていたというバトゥーム。ただ、その後2020年12月1日にクリッパーズと契約すると、昨季までの2シーズンで主に先発パワーフォワードを務め、貴重なロールプレーヤーとしてキャリアが好転。身体能力こそそれほど高くないものの、長い腕と頭脳、経験を駆使して効果的なプレーを続けている。
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