先日のロサンゼルス・レイカーズとのトレードで、“日本の至宝”八村塁に別れを告げたワシントン・ウィザーズ。彼らは今後、どのような未来を辿ろうとしているのだろうか。
ウィザーズは昨夏、生え抜き11年目のエース、ブラッドリー・ビールとMAX額(5年2億5100万ドル)で再契約を締結。さらに今回八村を放出したことで、カイル・クーズマ、クリスタプス・ポルジンギスの主力2選手と、今夏に再契約する計画だと『NBAインサイダー』のマーク・スタインが24日に報じている。
両選手とも来季の契約がプレーヤーオプション(選手が現行契約を更新or破棄する権利を持つ)で、今季終了後に完全FAになることが予想されている。ウィザーズはクーズマとの再契約に自信を持っていて、ポルジンギスも今のチームでのプレーを快適だと感じているという。
ただ、ウィザーズが彼らとの再契約を結ぶためだけに生え抜きの日本人フォワードを手放したわけではない。トミー・シェパードGM(ゼネラルマネージャー)は、今回のトレードについて「我々が必要としていたこと、それはデニへもっと責任を与え、プレーする機会をさらに与えることだった」と明かしており、3年目のデニ・アブディヤの存在を挙げた。
八村が入団した翌年、2020年のドラフト全体9位でウィザーズ入りしたアブディヤは、イスラエル出身22歳のフォワード。206cm・95kgのサイズに器用さを併せ持ち、今季は平均26.0分の出場で8.2点、6.1リバウンド、2.6アシストを記録している。
スコアリングとプレーメーキングだけでなく、チームのために黒子役に徹することもできる多彩な能力の持ち主で、チーム随一のディフェンダーでもある。
「ディフェンス面で、チームはもっとデニを必要としていると思う。2番手のプレーメーカーとしても良く、まだ22歳になったばかりだ。彼には輝かしい未来がある」とシェパードGMも太鼓判を押している。
ウィザーズは現在4連勝中。ポルジンギスが左足首捻挫のため離脱しているものの、順位を争うシカゴ・ブルズが26日にシャーロット・ホーネッツに敗れたため、22勝26敗(勝率45.8%)の同率でイースタン・カンファレンス10位に浮上。プレーイン・トーナメント進出圏内に入ってきた。
今後ウィザーズが浮上するか、はたまた再び下位に転落するかは誰にも分からない。それでも、手薄なバックコートにケンドリック・ナンを加え、人員過剰気味だったフォワード陣を整備したことで、全体的なロスターのバランスは良くなったと見ることもできる。
今回のトレードの成否をジャッジするには時期尚早だが、今季ウィザーズがプレーオフ進出を果たせれば、ひとまずは成功と見ていいだろう。
文●秋山裕之(フリーライター)
ウィザーズは昨夏、生え抜き11年目のエース、ブラッドリー・ビールとMAX額(5年2億5100万ドル)で再契約を締結。さらに今回八村を放出したことで、カイル・クーズマ、クリスタプス・ポルジンギスの主力2選手と、今夏に再契約する計画だと『NBAインサイダー』のマーク・スタインが24日に報じている。
両選手とも来季の契約がプレーヤーオプション(選手が現行契約を更新or破棄する権利を持つ)で、今季終了後に完全FAになることが予想されている。ウィザーズはクーズマとの再契約に自信を持っていて、ポルジンギスも今のチームでのプレーを快適だと感じているという。
ただ、ウィザーズが彼らとの再契約を結ぶためだけに生え抜きの日本人フォワードを手放したわけではない。トミー・シェパードGM(ゼネラルマネージャー)は、今回のトレードについて「我々が必要としていたこと、それはデニへもっと責任を与え、プレーする機会をさらに与えることだった」と明かしており、3年目のデニ・アブディヤの存在を挙げた。
八村が入団した翌年、2020年のドラフト全体9位でウィザーズ入りしたアブディヤは、イスラエル出身22歳のフォワード。206cm・95kgのサイズに器用さを併せ持ち、今季は平均26.0分の出場で8.2点、6.1リバウンド、2.6アシストを記録している。
スコアリングとプレーメーキングだけでなく、チームのために黒子役に徹することもできる多彩な能力の持ち主で、チーム随一のディフェンダーでもある。
「ディフェンス面で、チームはもっとデニを必要としていると思う。2番手のプレーメーカーとしても良く、まだ22歳になったばかりだ。彼には輝かしい未来がある」とシェパードGMも太鼓判を押している。
ウィザーズは現在4連勝中。ポルジンギスが左足首捻挫のため離脱しているものの、順位を争うシカゴ・ブルズが26日にシャーロット・ホーネッツに敗れたため、22勝26敗(勝率45.8%)の同率でイースタン・カンファレンス10位に浮上。プレーイン・トーナメント進出圏内に入ってきた。
今後ウィザーズが浮上するか、はたまた再び下位に転落するかは誰にも分からない。それでも、手薄なバックコートにケンドリック・ナンを加え、人員過剰気味だったフォワード陣を整備したことで、全体的なロスターのバランスは良くなったと見ることもできる。
今回のトレードの成否をジャッジするには時期尚早だが、今季ウィザーズがプレーオフ進出を果たせれば、ひとまずは成功と見ていいだろう。
文●秋山裕之(フリーライター)
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