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八村塁のレイカーズ加入は欧州でも異例の話題に!仏サイトはコーチによる“元教え子スター”との比較を紹介<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2023.01.28

名門レイカーズに移籍し、初戦から輝きを放った八村には欧州メディアからも注目が集まっている。(C)Getty Images

 先日の電撃トレードでワシントン・ウィザーズから名門ロサンゼルス・レイカーズに移籍した八村塁は、日本やアメリカだけでなく、欧州でも話題を集めている。

 新天地デビュー戦となった1月25日のサンアントニオ・スパーズ戦については、多くのメディアが12得点、6リバウンドという数字とともに、試合への貢献度を評価。プラスマイナス(出場時のチームの得失点差)が+17とゲーム最多を記録したように、「彼の後半からの活躍が、レイカーズの逆転勝利を勢いづけた」とポジティブな内容で報じていた。

 また、放映権を持つ『beINスポーツ』は「八村塁のレイカーズデビューが日本に旋風を巻き起こす」という見出しとともに、アクセスが集中して『NBA Rakuten 』のサーバーがダウンした熱狂ぶりをレポート。

 この一件は多数のメディアが取り上げていて、欧州ではコーチや選手たちもチェックしている有力サイト『BASKET NEWS』も、"ページを閲覧しにくい状態になっております"という『NBA Rakuten 』の画面写真とともに報じていた。

 そのほか、「レイカーズは八村塁に大きな期待を寄せている」といった今後の展望記事を掲載したのは、フランスの『BasketSession.com』のセドリック・エメ記者だ。

「レイカーズはルイ・ハチムラに大きな期待を寄せている。ウィザーズから移籍してきたこの選手は、今シーズン終了後にフリーエージェントとなり、カリフォルニアを本拠地とするこのフランチャイズの長期的なプランに組み込まれている。24歳と若く、興味深いポテンシャルを持ったフォワードだが、DCのチームでは期待されるような成長を体験していない。つまり、彼はまだまだ大きく成長できる余地があるということだ」
 
 同記事の中では、レイカーズのアシスタントコーチ、フィル・ハンディが投稿した「彼(八村)は、私がトロント時代に指導していた選手を彷彿とさせる」というコメントも併せて紹介している。

 その選手とは、2019年にラプターズを初優勝に導き、ファイナルMVPに輝いたカワイ・レナードだ。レナードとは新人時代からプレースタイルが似ていると評されてきた八村だが、実際に彼を指導していた名コーチが、新たに八村とのワークアウトを体験してそう感じたという。

 まだプレー全体のレベルには差があるものの、コーチはオフェンス時のスタイルや、ゴールを背にした時の動きに共通点があると感じているようだ。ラプターズでの1年でさらに飛躍を遂げたレナードのように、育成に定評があるハンディ氏の指導の下、八村も大きく成長できるチャンスだと、同メディアは期待を寄せている。

 欧州のメディアで取り上げられる選手は、それぞれの自国の選手や、ルカ・ドンチッチ(スロベニア代表)、ヤニス・アデトクンボ(ギリシャ代表)、ニコラ・ヨキッチ(セルビア代表)ら欧州出身者が常で、それ以外の選手がここまで大々的に報じられることは稀だ。

 これも抜群の注目度を誇る"レイカーズ・ブランド"に加え、初戦からさっそく八村がインパクトを残したからにほかならない。伝統のパープル&ゴールドのユニフォームを身にまとい、この名門球団でどんな成長を見せるのか、欧州のバスケファンも熱視線を注いでいる。

文●小川由紀子
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