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クリッパーズがオールスター明け3連敗。新戦力のウエストブルックは2試合でダブルダブルも勝利にはつながらず<DUNKSHOOT>

ダンクシュート編集部

2023.03.01

クリッパーズ加入後は全試合で先発を務め、まずまずの成績を残しているウエストブルックだが、肝心の勝利にはつながっていない。(C)Getty Images

 元オールスターポイントガード(PG)のラッセル・ウエストブルックは、現地時間2月9日のトレード期限最終日にロサンゼルス・レイカーズからユタ・ジャズへ移籍したが、新天地でプレーすることなくバイアウト(契約買取)に合意。フリーエージェントとなり、2月22日にロサンゼルス・クリッパーズと契約した。

 オールスター後初戦となった24日のサクラメント・キングス戦、先発PGとして新天地デビューを飾ったウエストブルックは、39分間の出場で17得点、5リバウンド、14アシストと上々の数字をマーク。続く26日のデンバー・ナゲッツ戦では25分間で17得点、5リバウンド、4アシスト。そして本日行なわれたミネソタ・ティンバーウルブズ戦では、28分間で14得点、7リバウンド、10アシストの活躍を披露した。

 クリッパーズはキングス戦でいずれもシーズンハイの39アシスト、3ポイント26本を成功。試合後にポール・ジョージはウエストブルックについて「(このチームには)フロアジェネラルとしてイージーバスケットを演出してくれる男が必要だった。彼こそ、俺たちが求めていた存在だ」と加入を喜んでいた。

 加入前まで98.2でリーグ24位に沈んでいたペースは104.3で3位に、アシストも平均22.9から29.0に増加。平均得点も3試合中2試合がオーバータイムまでもつれたとはいえ、20点も上昇(111.3→133.3)と"ウエストブルック効果"が見て取れる。
 
 しかし、チームはウエストブルック加入後に3連敗。34歳の司令塔は3試合で平均16.0点、5.7リバウンド、9.3アシスト、2.3スティール、フィールドゴール成功率54.5%、3ポイント成功率44.4%と、多くの項目でレイカーズ時代を上回っているが、ナゲッツ戦では第4クォーターと延長で出番なし。本日のウルブズ戦でも第4クォーターは5分以下(4分45秒)の出場に終わった。

 現在クリッパーズは33勝31敗(勝率51.6%)でウエスタン・カンファレンス6位。プレーオフ最終スポットの8位ウルブズ(32勝32敗/勝率50.0%)とはわずか1ゲーム差、プレーイン・トーナメント出場圏内の10位ニューオリンズ・ペリカンズ(30勝32敗/勝率48.4%)とも2ゲーム差となっている。

 今季のウエストは稀に見る混戦で、ひとつの負けで順位が大きく入れ替わる可能性がある上、3月、4月にはゴールデンステイト・ウォリアーズとニューオリンズ・ペリカンズと2戦、メンフィス・グリズリーズと3戦と気が抜けない相手との対戦が組まれている。

 ウエストブルックをシステムに馴染ませ、チームを勝利に導く――。タロン・ルー・ヘッドコーチの力量が問われることになりそうだ。

構成●ダンクシュート編集部
 
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【動画】ウエストブルックのクリッパーズデビュー戦ハイライト