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NBA

「想像していたものとは違った」3月14日に35歳となったカリーは"最低でも"40歳まで現役続行?<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2023.03.16

カリーは35歳最初のゲームで50得点を叩き出すなど、年齢を感じさせないハイレベルなプレーを続けている。(C)Getty Images

カリーは35歳最初のゲームで50得点を叩き出すなど、年齢を感じさせないハイレベルなプレーを続けている。(C)Getty Images

 ゴールデンステイト・ウォリアーズのステフィン・カリーは、3月14日に35歳の誕生日を迎えた。

「35歳」は、実社会ではキャリア真っ盛り、あるいはまだまだこれから、という年齢だが、バスケットボールやサッカーといった競技のプロスポーツ界では、ひとつの大きな節目とされる年であり、実際に35歳前後に引退する選手は多い。

 カリー自身、37歳で16年間のNBAキャリアを終えた父デル・カリーの年齢を、ひとつの目標としていたという。

「父は、キャリアを終える3年くらい前、ミルウォーキーにいた頃は、背中に問題を抱えていた。最後の3年間をプレーするために、いろいろ苦労していたのを覚えているよ」。

 延長戦の末にミルウォーキー・バックスを下した3月11日の試合後、カリーは35歳を迎える心境を聞かれてそう答えている。

 父は常々カリーに、「“old man injuries”(加齢にともなうケガ)をするようになったら、NBA選手として、 自分は年を取ったと実感するぞ」とジョーク混じりに説くのだという。

「でも、今自分が感じている感覚は、35歳になったらこうなるかな、と想像していたものとは違ったね。数字を聞くとギョッとするけど、自分の頭の中では、まだ時間はたくさん残されていると感じているんだ。この仕事に打ち込むことをまだ楽しめている。この先どうなるかなんてわからないさ」
 
 45歳まで現役でプレーしたトム・ブレイディや、39歳でいまだ現役のアーロン・ロジャースら、アメフト界のスーパースターたちも、カリーにとって刺激の源となっている。

「自分の時間を早送りしすぎていないか、自分自身でチェックすることだ。彼らは、リアルタイムで起きていることに対して、しっかりと自分を律していたところが素晴らしい。40歳なんてまだ十分プレーできる年齢、と彼らは感じているんだ。だから僕自身もそうしたモードでありたいと思っている」

「35歳の大きな節目の後は、40歳」

 これがカリーの抱負だ。

 実際、1984年生まれのレブロン・ジェームズは来年12月に40歳になるし、85年5月生まれのクリス・ポール(フェニックス・サンズ)もまだ第一線で活躍している。

 今季のカリーはケガでこれまで26試合を欠場しているが、ウォリアーズのスティーブ・カー・ヘッドコーチは「毎回、復帰してくる度に彼の取り組み方を観察しているが、実際、信じがたいほど素晴らしい」と評している。

「ワークエシック(仕事に対する姿勢)とスキルセット、そしてそのすべてを、驚異的な持久力とクイックネスのパッケージの中にまとめ上げる能力を備えた選手は、他に見たことがない。彼は、良い歳の取り方をする選手だ」
 
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