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NBA

「これが現実」過去6戦で1勝とスランプ気味のナゲッツ。大黒柱のヨキッチは「今の僕らは相手をうまく守れていない」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2023.03.20

ここまでウエストトップの勝率を残しているナゲッツだが、過去6戦で1勝とシーズン終盤に息切れを起こしている。(C)Getty Imgaes

ここまでウエストトップの勝率を残しているナゲッツだが、過去6戦で1勝とシーズン終盤に息切れを起こしている。(C)Getty Imgaes

 現地時間3月16日、デンバー・ナゲッツは敵地でデトロイト・ピストンズを119-100で下し、連敗を4でストップした。

 今季戦績をウエスタン・カンファレンス首位の47勝23敗(勝率67.1%)としたナゲッツは、この勝利で5シーズン連続のプレーオフ進出が決定。ここまでチームは2012-13シーズンの57勝25敗(勝率69.5%)以来、球団史上2番目となる高勝率を残している。

 だが18日のニューヨーク・ニックスとのアウェーゲームは110-116で敗れ、過去6戦で1勝5敗と停滞。現時点でウエスト2位のサクラメント・キングス、3位のメンフィス・グリズリーズ(いずれも43勝27敗/勝率61.4%)とは3.5ゲーム離れているものの、約1か月後にプレーオフがスタートするだけに、決して良い状況とは言えない。

 ヨキッチはニックス戦後に「これが現実ということ。僕らは心配する必要がある。次の試合に勝てるように努力する必要がある」と警鐘を鳴らしていた。

 ニックスに敗れた要因のひとつはリバウンドだろう。ナゲッツの33本に対してニックスは43本。特にオフェンシブ・リバウンドでは6-15で、ミッチェル・ロビンソンに7本も奪われた。

 ヨキッチはチームのリバウンドについて「僕が先頭に立ち、そこから皆がリバウンド面でもっといい仕事をしていく必要がある。僕らは何度か相手を止めたけど、リバウンドを取れずに相手にイージーショットを許してしまった。15本は多い。15回もまた得点するチャンスになるんだから」とコメント。

 また、両チームトップの25得点をマークしたマレーはオープンショットを落としていたことも敗因に挙げていた。
 
「映像で見ると、僕はフローターをミスし、(ケンテイビアス・コールドウェル・ポープとマイケル・ポーターJr.も)何度かいいショットを落としていたと思う。僕らは決め切れなかったんだ。自分たちが欲しかったショットが決まらなかった」

 ナゲッツのオフェンシブ・レーティングはリーグ2位の117.5。オールスターブレイク後はリーグ11位へ下降しているが、それでも117.0と、ハイレベルな攻撃力を維持している。

 ただヨキッチは序盤と比較して「僕らは(ショットを打つことに)無理に追いやっていて、エキストラパスができていない。エキストラパスへつながっても、ショットを決め切れていない。そこだと思う。それに今の僕らは相手をうまく守れていない」と分析。

 今季のナゲッツはヨキッチに次ぐ攻撃オプションであるマレーとポーターJr.がケガから復帰。彼らの周囲にもゴードンやコールドウェル・ポープ、レジー・ジャクソン、ブルース・ブラウンといった実力者たちがいることから、優勝候補の一角なのは間違いない。

 そうしたなかで、シーズン残り11試合でチームの課題を克服し、万全の状態でポストシーズンに臨むことができるか注目が集まる。

文●秋山裕之(フリーライター)
 
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