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NBA

【NBA】“セルビアのとんでもない逸材”ボグダン・ボグダノビッチが歩んできたエリート街道<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2023.03.19

ホークスと延長契約を結んだボグダノビッチ。31歳の彼にとって4年契約は大きい。(C)Getty Images

ホークスと延長契約を結んだボグダノビッチ。31歳の彼にとって4年契約は大きい。(C)Getty Images

 アトランタ・ホークスのセルビア人シューティングガード、ボグダン・ボグダノビッチが新たにチームと4年間6800万ドルの契約延長に合意したことが報じられた。第一報を報じたのは、選手の契約情報に詳しい、お馴染み『ESPN』のエイドリアン・ウォジナロウスキー記者だ。

 ボグダノビッチが2020年にホークスと交わした契約は、4年目がプレーヤーオプションとなっていた。この年俸1800万ドルの契約を放棄し、FA(フリーエージェント)になる意向であることは、少し前から噂されていた。

 そして今回、ホークスと延長契約に合意した模様だ。単年の金額で見れば100万ドルほど目減りはするが、8月で31歳になる1992年生まれのボグダノビッチにとって、ここから4年間の契約延長は悪くないディールだろう。

 昨オフに右ヒザの手術を受けたため、今季初戦は12月2日のデンバー・ナゲッツ戦と出遅れた。しかしその後は安定して2桁得点を稼ぎ出し、これまでのスタッツは平均14.1点、3.2リバウンド、2.9アシスト。とりわけ3ポイントは297本を放って120本成功(成功率40.4%)と、長距離砲ではチーム随一の戦力となっている。
 
 ホークスは2月21日にネイト・マクミランHC(ヘッドコーチ)を解任し、現在は2014-15シーズンから8年間ユタ・ジャズを率いたクイン・スナイダーが指揮をとっている。新体制になったことで、この夏はロスターに大鉈が振るわれるのではと噂されているが、このタイミングでの契約延長は、ボグダノビッチが新ヘッドコーチの構想に入っていることを示している。

 ネット上では「ユタ時代はボーヤン・ボグダノビッチ(現デトロイト・ピストンズ)と共闘していたスナイダーHCは、自分のロスターに“ボグダノビッチ”という名前の選手がいると落ち着くにちがいない」というジョークも飛び交っているが、ボーヤンはクロアチア、ボグダンはセルビアと、2人は国籍も違えば血縁関係でもない。

 しかし3ポイントを得意とし、プレーにミスが少なく、欧州仕込みのディフェンスマインドがあり、派手さはなくとも一定のレベルのパフォーマンスを期待できる、という戦力タイプとしては共通点がある。名前についてはジョークとしても、“ボーヤンのような選手がチームにいることをスナイダーHCが好む”というのは、ひょっとしたら的外れではないかもしれない。
 
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