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開幕2勝10敗からシーズン勝ち越しを決めたレイカーズ。レブロンも驚き「なかなかすごいことだ」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2023.04.09

開幕12試合で借金8つの状況から勝ち越しを決めたレイカーズ。プレーオフ進出はまだ決まっていないが、レブロンは手応えを語る。(C)Getty Images

 現地時間4月7日、ロサンゼルス・レイカーズはフェニックス・サンズ戦に121-107で勝利し、今季戦績を42勝39敗(勝率51.9%)とした。

 今季のレイカーズは新指揮官にダービン・ハムを迎え、レブロン・ジェームズ、アンソニー・デイビス、ラッセル・ウエストブルック(現ロサンゼルス・クリッパーズ)のビッグ3体制2年目に挑んだが、開幕5連敗とスタートダッシュに失敗。6戦目から2連勝を飾るも、直後に5連敗を喫し、2勝10敗の船出となった。

 それでも3月の終わりについに借金を完済すると、7日にサンズに勝利したことで、今季の勝ち越しが決定。米スポーツ専門局のデータアカウント『ESPN Stats & Info』によると、最初の12試合で2勝10敗、またはそれ以下の戦績のチームが勝ち越しでシーズンを終えるのはNBA史上6度目。直近では2004-05シーズンのシカゴ・ブルズとニュージャージー(現ブルックリン)・ネッツ(ともに2勝10敗)で、今季のレイカーズは実に18年ぶりの挽回劇だった。

 キャリア20年目の今季も平均28.8点、8.4リバウンド、6.8アシストをあげ、チームを引っ張る38歳のレブロンはこう話す。

「AD(デイビス)と話していたんだ。『俺たちが5割以上で今シーズンを終えるなんて、信じることができたか?』とね。俺たちはあそこから好転したんだ。これはレギュラーシーズンであり、確実にもっとバスケットボールをプレーできる。しかし5割超えでシーズンを終えることになるとはね。なかなかすごいことだ」
 
 2月のオールスターブレイク時点で、レイカーズはウエスタン・カンファレンス13位の27勝32敗(勝率45.8%)。今季のウエストは近年稀に見る団子レースではあったものの、依然としてプレーイン・トーナメント進出圏外にいた。

 そんななかでフロントは着実に戦力補強を敢行。1月下旬にトレードで八村塁、2月のトレード期限にはディアンジェロ・ラッセル、マリーク・ビーズリー、ジャレッド・ヴァンダービルト、モー・バンバら実力者を加えた。

 迎えた後半戦も、レブロンが2月末から約1か月離脱、ラッセルも計9試合を欠場する事態に陥るも、デイビスやデニス・シュルーダー、オースティン・リーブスらがステップアップを遂げ、貯金を作ることに成功した。

 レイカーズの今季のディフェンシブ・レーティングはリーグ11位の113.2だが、オールスター後は3位の111.3まで上昇させ、ウエストでベストの15勝7敗(勝率68.2%)を記録。見事な巻き返しを見せ、プレーイン・トーナメント圏内の7位まで浮上している。

「我々が逆境のなかで戦い抜けたことをとても嬉しく思う。この短期間に限って見れば、ものすごく誇りに思っている。ただ、長い目で見れば、我々にはもっとやるべきことがある」(ハムHC)。

 レイカーズは9日(日本時間10日4:30~)にホームのクリプトドットコム・アリーナでユタ・ジャズと対戦し、レギュラーシーズンを終える。2年ぶりのプレーオフの切符を勝ち取り、王座奪還の望みをつなげられるか。最後まで目が離せない。

文●秋山裕之(フリーライター)
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