NBAには神様マイケル・ジョーダン（元シカゴ・ブルズほか）やコビー・ブライアント（元ロサンゼルス・レイカーズ）、アレン・アイバーソン（元フィラデルフィア・セブンティシクサーズほか）といった、驚異的なスコアリング能力、相手をねじ伏せるような闘争心、勝利への貪欲さでリーグを席捲した選手たちがいた。

　しかし、“キング”ことレブロン・ジェームズ（ロサンゼルス・レイカーズ）は彼らとは異なると、元NBA選手のギルバート・アリナスが持論を展開している。

『VLAD TV』のインタビューに登場したアリナス。今回のテーマは、「ジョーダンやコビー、アイバーソンは恐れられていたが、レブロンはそうではなかった」というアリナスの過去の発言だ。

　まず、相手の息の根を止めるようなプレーでねじ伏せる“アサシン（暗殺者）”のようなメンタリティの持ち主として、アリナスはジョーダン、コビー、アイバーソンの名前を挙げた。

「コート上に暗殺者がいるようなものだ。ジョーダン、コビー、アイバーソンは相手への痛みを最大限に与えるタイプだった。対峙した時に何をより恐れるか。誰しも、苦しみや痛みを恐れるものだ。もし死ななければいけないとしたら、何も感じないことを選択するだろう。一日中相手を切りつけて血まみれにしているような人間と相対するならなおさらね。ジョーダン、コビー、アイバーソンは相手を血祭りにあげるつもりで戦う。60点、70点、冷酷で、恐ろしく、決して手を止めない。相手は苦しみながら死ぬことを恐れるんだ」
  　得点王10回、キャリア通算３万2292得点は歴代５位、同平均30.1点は１位。さらに“ザ・ショット”を筆頭に数々のクラッチショットを沈めてきたジョーダンは、たとえ練習であろうと負けることを許さなかった。

　ジョーダンの後継者と言われたコビーも“マンバ・メンタリティ”を武器に、立ちはだかる敵たちを次々と蹴散らし、史上最も小柄(183㎝)な得点王として知られるアイバーソンも熱いハートで観る者の心を掴んだ。

　その一方で、今年２月にカリーム・アブドゥル・ジャバー（元レイカーズほか）を抜き、NBA通算得点で首位に立ったレブロンは、タイプが違うとアリナスは見解を述べる。

「レブロンと対峙しても、死ぬことは変わらない、でも、７、８日間の痛みなどは伴わない。誰にやられたいかと言えば、レブロンに殺されたい。彼は極力簡単な方法で死を与えてくれる」

　アリナスはレジェンドとの違いを指摘しつつ、ニコラ・ヨキッチ（デンバー・ナゲッツ）や、ヤニス・アデトクンボ（ミルウォーキー・バックス）という現代で支配的なプレーを見せている選手の名前を挙げ、レブロンがいかに驚異的かを説いていた。

構成●ダンクシュート編集部

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