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【日本 98-88 フィンランド|採点&寸評】河村勇輝&富永啓生の22歳コンビにベテランも躍動!ホーバス・ジャパンが悲願の「世界1勝」をあげる<DUNKSHOOT>

萩原誠(ダンクシュート編集部)

2023.08.28

若手からベテランまで、チーム一丸のプレーで日本が格上フィンランドを撃破。“死の組”に波乱を巻き起こした。(C)FIBA

[FIBAワールドカップ・1次ラウンド第2戦]8月27日(日)@沖縄アリーナ
日本 98-88 フィンランド
日本    |22|14|27|35|
フィンランド|15|31|27|15|

【日本代表|チーム採点】
4.5

日本は終始追いかける展開となったドイツ戦の反省を生かし、序盤から高い強度の守備でリードを奪う。第1Q途中からはベテランの比江島が躍動し、22-15で最初の10分を終了。第2Qは攻撃が停滞し逆転を許したものの、10点ビハインドで迎えた第4Qに富永と河村の22歳コンビがゲームを支配し、一気に試合を引っくり返す。試合を通じて身体を張り続けたホーキンソンや渡邊、ホームの大声援を含めたチーム一丸で金星を掴み取った。

【日本代表|選手採点】
※採点は5点満点、「0.5」刻みで評価。スタッツの最後の項目は、その選手の出場時の得失点差。出場時間10分以下の選手は原則「評価なし」

PG 富樫勇樹 2.5
出場時間/11分00秒
0得点・1リバウンド・4アシスト
1スティール・0ブロック・+6
3ポイント3本を含むフィールドゴール(FG)4本試投で成功ゼロ、2試合連続で無得点と波に乗れず。それでも4本のアシストが示すようにゲームメークを遂行し、ベンチからも富永ら若手に声をかけ続けるなど、キャプテンの役目を果たした。

SG 馬場雄大 3.5
出場時間/25分28秒
5得点・5リバウンド・2アシスト
2スティール・0ブロック・+18
得点は5点にとどまったものの、第3クォーター終了間際の3ポイントは値千金。そのほかもリバウンドやディフェンスに奔走し、コートの至る所に顔を出した。出場時の得失点差はチームトップの+18を記録。
 
SF 原修太 1.5
出場時間/7分01秒
0得点・0リバウンド・0アシスト
0スティール・0ブロック・-2
初戦のドイツ戦に続いて先発起用も、無得点に2ターンオーバーと見せ場を作れず。途中出場の比江島、富永らが好調だったこともあり、後半は出場機会がなかった。

PF 渡邊雄太 3.0
出場時間/29分33秒
4得点・0リバウンド・2アシスト
0スティール・2ブロック・-2
足にケガを抱え、明らかに本調子ではないなか魂のプレーで日本を牽引。得点は開始直後のレイアップと終盤のフリースローの4点のみだったが、相手エースのマルッカネンのマークを請け負うなど守備では相変わらずの献身ぶり。NBAで見せてきたような周囲の活躍を支える立場にまわり、勝利に貢献した。

C ジョシュ・ホーキンソン 5.0
出場時間/37分32秒
28得点・19リバウンド・1アシスト
1スティール・1ブロック・+8
ベンチに下がったのは約2分半と、ほぼ休みなく奮戦。屈強なフィンランドのインサイド陣相手に身体を張り続け、15本ものフリースローを獲得して14本を沈めた。さらにFG9本中7本成功に加え、リバウンドは圧巻の19本。インパクトでは河村や富永に譲った面もあるが、間違いなくこの試合のMVPだ。
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日本を大逆転勝利に導いた、22歳コンビと最年長33歳の働き