1990年代にシカゴ・ブルズを2度の3連覇に導くなど、“史上最高のデュオ”の呼び声高いマイケル・ジョーダンとスコッティ・ピッペンは2020年に確執が表面化し、今なお“冷戦状態”だ。そんななか、名物コメンテーターのスティーブン・A・スミスは、「2人の関係は終わった」と断言している。
史上最高のスコアラーである神様ジョーダンと、NBA史に残るオールラウンダーのピッペン――。阿吽の呼吸を見せるデュオは、マジック・ジョンソン擁するロサンゼルス・レイカーズ、クライド・ドレクスラー率いるポートランド・トレイルブレイザーズ、ケビン・ジョンソン&チャールズ・バークレーの2人を中心としたフェニックス・サンズを破って1991~93年に3連覇を達成した。
93年10月にジョーダンが最初の引退をしてコンビは解消となったが、95年3月にジョーダンが電撃復帰。翌1995-96シーズンには当時のNBA記録となる72勝をあげNBAファイナルでもゲイリー・ペイトン&ショーン・ケンプを擁するシアトル・スーパーソニックス(現オクラホマシティ・サンダー)を蹴散らすと、97年、98年にはジョン・ストックトン&カール・マローン率いるユタ・ジャズを破り、2度目の3連覇を果たした。
良好な関係を築いていたかに見えた2人。しかし、コロナ禍の2020年に公開されたブルズの97-98シーズンの舞台裏を追ったドキュメンタリー『ザ・ラストダンス』で、ジョーダンが必要以上に好意的に描かれていたことにピッペンが異議を唱えたことで事態は一変した。
21年に発売されたピッペンの自伝『Unguarded』では「『ザ・ラストダンス』はマイケル・ジョーダンを称賛し、私と私の誇り高きチームメイトたちを十分に評価していない」と“格差”に不満を吐露。そして23年5月には、ブルズ時代の同僚ステイシー・キングがホストを務める番組『Gimme The Hot Sauce』に出演した際、ピッペンは「彼はひどい選手で、一緒にプレーするのが恐ろしかった。すべて1対1で、ショットセレクションも悪かった」と、ジョーダンを“ワンマンプレーヤー”呼ばわりして波紋は広がった。
そのなかで、96~98年の後期3連覇でジョーダン&ピッペンとともに三銃士の一角を担ったデニス・ロッドマンが10月、『TMZ』の直撃インタビューに「2人が喧嘩しているところは一度も見たことがなかった」と発言。和解の可能性に楽観的な見解を示した。
「シーズン終了後もそんなことは一度もなかった。いつも一緒にゴルフをしたり、旅行に行ったりしていた。この数年で本当にいろんなことが起こったんだ。だから、スコッティは少し辛辣で、マイケルはこれまでよりも冷静なんだ。まあ、でもきっと上手くいくよ」
もっとも、名物コメンテーターのスティーブン・A・スミスの考えは真逆のようで、自身のポッドキャストで「2人の関係は終わったと断言できる」と明言している。
「ジョーダンは友好的かもしれないし、ピッペンがチームメイトとして貢献してくれたことに対して補完関係にあるかもしれない。彼はピッペンの偉大さ、そして彼のサポートがなければ6回の優勝を果たすことはできなかったかもしれないという事実を常に認識しているだろう。
ただ、誤解しないでほしい。2人の間に友情はない。ピッペンは『ザ・ラストダンス』に過度に敏感だった。これは個人的な意見だが、長い間、心の内に恨みを抱いていたようだ。ピッペン、ジョーダンの関係に関してはもう終わりだ。考えるだけ時間の無駄さ」
泥沼化してしまった黄金デュオの関係に修復の時は訪れるのか。それは神のみぞ知ることなのかもしれない。
構成●ダンクシュート編集部
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93年10月にジョーダンが最初の引退をしてコンビは解消となったが、95年3月にジョーダンが電撃復帰。翌1995-96シーズンには当時のNBA記録となる72勝をあげNBAファイナルでもゲイリー・ペイトン&ショーン・ケンプを擁するシアトル・スーパーソニックス(現オクラホマシティ・サンダー)を蹴散らすと、97年、98年にはジョン・ストックトン&カール・マローン率いるユタ・ジャズを破り、2度目の3連覇を果たした。
良好な関係を築いていたかに見えた2人。しかし、コロナ禍の2020年に公開されたブルズの97-98シーズンの舞台裏を追ったドキュメンタリー『ザ・ラストダンス』で、ジョーダンが必要以上に好意的に描かれていたことにピッペンが異議を唱えたことで事態は一変した。
21年に発売されたピッペンの自伝『Unguarded』では「『ザ・ラストダンス』はマイケル・ジョーダンを称賛し、私と私の誇り高きチームメイトたちを十分に評価していない」と“格差”に不満を吐露。そして23年5月には、ブルズ時代の同僚ステイシー・キングがホストを務める番組『Gimme The Hot Sauce』に出演した際、ピッペンは「彼はひどい選手で、一緒にプレーするのが恐ろしかった。すべて1対1で、ショットセレクションも悪かった」と、ジョーダンを“ワンマンプレーヤー”呼ばわりして波紋は広がった。
そのなかで、96~98年の後期3連覇でジョーダン&ピッペンとともに三銃士の一角を担ったデニス・ロッドマンが10月、『TMZ』の直撃インタビューに「2人が喧嘩しているところは一度も見たことがなかった」と発言。和解の可能性に楽観的な見解を示した。
「シーズン終了後もそんなことは一度もなかった。いつも一緒にゴルフをしたり、旅行に行ったりしていた。この数年で本当にいろんなことが起こったんだ。だから、スコッティは少し辛辣で、マイケルはこれまでよりも冷静なんだ。まあ、でもきっと上手くいくよ」
もっとも、名物コメンテーターのスティーブン・A・スミスの考えは真逆のようで、自身のポッドキャストで「2人の関係は終わったと断言できる」と明言している。
「ジョーダンは友好的かもしれないし、ピッペンがチームメイトとして貢献してくれたことに対して補完関係にあるかもしれない。彼はピッペンの偉大さ、そして彼のサポートがなければ6回の優勝を果たすことはできなかったかもしれないという事実を常に認識しているだろう。
ただ、誤解しないでほしい。2人の間に友情はない。ピッペンは『ザ・ラストダンス』に過度に敏感だった。これは個人的な意見だが、長い間、心の内に恨みを抱いていたようだ。ピッペン、ジョーダンの関係に関してはもう終わりだ。考えるだけ時間の無駄さ」
泥沼化してしまった黄金デュオの関係に修復の時は訪れるのか。それは神のみぞ知ることなのかもしれない。
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