NBA

30万円のチケットも即完売したパリゲームズ。来年は“フランスの至宝”ウェンバンヤマ凱旋で未曽有のNBAフィーバーに?<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2024.01.13

キャブズとネッツによる第3回NBAパリゲームズは大盛況に終わった。(C)Getty Images

 今回で3度目となる、フランスでのNBAレギュラーシーズンマッチが、現地時間1月11日(日本時間12日)に首都パリで行なわれた。

 会場となったのは、今夏のオリンピックで決勝戦の会場ともなるアコー・アリーナ。試合はクリーブランド・キャバリアーズがブルックリン・ネッツ相手にティップオフから一度もリードを許さず、111-102で完勝を収めた。

 ネッツも、第3クォーターには最大26点差をつけられながら、最終クォーター残り5分を切る頃には7点差まで怒涛の追い上げを見せる。この山場でキャバリアーズのエース、ドノバン・ミッチェルが2本連続で3ポイントを沈めて流れを引き戻し、逆転の機会を与えることなく勝ち切った。

 今季最多となる45得点に12リバウンド、6アシストをマークしたミッチェルは、この試合のマン・オブ・ザ・マッチに選出。シューズのプロモーションで初めてパリを訪れた時から、この街に「熱狂的なバスケ熱を感じていた」というミッチェルは「オリンピックでまたここに帰ってきたい」と開口一番にコメントした。
 
 ユタ・ジャズ時代にはフランスのスター、ルディ・ゴベア(現ミネソタ・ティンバーウルブズ)とコンビを組み、同国のバスケファンの間でもとりわけ知名度が高いミッチェルは「地元のキッズとのトレーニングセッションや、チームみんなでディナーに行ったり、ここでの経験そのものが素晴らしかった」と、試合後にパリゲームの体験を振り返った。

 両チームはエッフェル塔などパリの名所を巡ったほか、ネッツはパリ市内に期間限定のピザ屋をオープンしたり、ブルックリンを象徴する伝説的ラッパーの故ノトーリアス・B.I.G.に捧げるコンサートを開催するなど、バスケ以外のイベントも催して"アメリカンカルチャー"をアピール。「NBAの魅力をグローバルに伝える」というこの企画を大いに盛り上げた。

 試合当日は、毎回恒例となるNBAで活躍したフランス人選手の紹介で幕開け。殿堂入りのトニー・パーカー(元サンアントニオ・スパーズほか)を筆頭に、ジョアキム・ノア(元シカゴ・ブルズほか)、マイケル・ピートルス(元ゴールデンステイト・ウォリアーズほか)、イアン・マヒンミ(元インディアナ・ペイサーズほか)、ケビン・セラファン(元ワシントン・ウィザーズほか)がコート上で観衆の喝采を浴びた。
NEXT
PAGE
来年はウェンビーがフランス凱旋か