昨年バスケットボール殿堂入りを飾った元選手は、近年稀に見る豪華メンバーだった。

　名を連ねたのはマイアミ・ヒートを３度の優勝へ導いたドゥエイン・ウェイドを筆頭に、ダーク・ノビツキー（元ダラス・マーベリックス）、パウ・ガソル（元ロサンゼルス・レイカーズほか）、トニー・パーカー（元サンアントニオ・スパーズほか）といった、一時代を築いたレジェンドたち。

　ノビツキーはドイツ、ガソルはスペイン、パーカーはフランスといずれもヨーロッパ出身であり、まさにNBA史を代表する海外出身選手が揃った。

　そんななか、１月17日に『iHeart.com』にてウェイドのポッドキャスト番組『The Why with Dwyane Wade』の初エピソードが公開。殿堂入りした同期のノビツキー、ガソル、パーカーとのラウンドテーブルが繰り広げられた。

　番組内では2006年と11年にファイナルで激突したウェイドとノビツキー、2013、14年にファイナルで戦ったウェイドとパーカーのエピソードなどが展開されたが、ヨーロッパ出身のGOAT（史上最高の選手）というテーマになった際、パーカーはガソルではなくノビツキーをセレクトした。
  「僕が選ぶヨーロッパ出身のGOATはダーク・ノビツキーだね。もちろん、パウとは議論の余地がたくさんある。パウはヨーロッパで数多く勝ってきたから、そのことを考慮するかは議論しなきゃいけない。ただ、これまでにプレーしてきた選手たちを軽視するわけじゃないけど、僕らがリーグ入りしてからは、ダークとパウが初めてだった。ヨーロッパ出身の選手が（NBAの）フランチャイズプレーヤーになれるんだと信じ始めることができたんだ」

　ヨーロッパ出身の選手では過去、シャルナス・マーシャローニス（リトアニア／元ゴールデンステイト・ウォリアーズほか）やトニー・クーコッチ（クロアチア／元シカゴ・ブルズほか）、ブラデ・ディバッツ（セルビア／元サクラメント・キングスほか）といった技巧派の選手たちがNBAでプレーし、所属チームで重要な役割を担ってきた。

　だがパーカーが指摘したように、ノビツキーやガソルはヨーロッパ出身者として初めてチームの顔となった選手たちでもある。2001－02シーズンに当時メンフィス・グリズリーズのガソルが新人王、2006－07シーズンにノビツキーがMVP、そして同シーズンにパーカーがファイナルMVPと、ヨーロッパ出身選手として初の偉業を成し遂げた。