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NBA

NBA引退のルビオが古巣バルセロナで再始動!今夏のパリ五輪最終予選でスペイン代表復帰も<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2024.02.09

NBA入り後に風貌も大きく変わったルビオ。弱冠14歳でプロデビューし、現在33歳となった司令塔は、2011年以来(右)13年ぶりのバルセロナ復帰となった。(C)Getty Images

NBA入り後に風貌も大きく変わったルビオ。弱冠14歳でプロデビューし、現在33歳となった司令塔は、2011年以来(右)13年ぶりのバルセロナ復帰となった。(C)Getty Images

 今年1月にNBAからの引退を発表し、母国スペインに戻って古巣のバルセロナでトレーニングを始めていたリッキー・ルビオが、今シーズン末まで、同クラブとプロ契約を結んだことが、クラブの公式ホームページで発表された。

 バルセロナはルビオがNBA入り前にプレーしていたクラブ。アメリカでのキャリアを経て、原点に戻る形だ。

 ルビオは2009年のドラフト1巡目5位でミネソタ・ティンバーウルブズから指名を受けたが、バルセロナとの契約が残っていたこともあって、そこから2年間、スペインでのキャリアを続行。その間には、ユーロリーグ優勝(10年)と、欧州でプレーするバスケ選手であれば誰もが憧れる勲章を手に入れている。

 そして今回は、当時共闘したロジャー・グリマウがヘッドコーチ、ヴィクトール・サダがアシスタントコーチ、クラブレジェンドのファン・カルロス・ナバーロがゼネラルマネージャーを務めるチームに迎えられることになる。

 さらにチームメイトには、昨夏にニューオリンズ・ペリカンズからバルセロナに移籍したヴィリー・エルナンゴメス、元オクラホマシティ・サンダーのアレックス・アブリネスら、気心の知れたスペイン代表の仲間達もいて、ルビオにとってはまさに、家族の輪の中に戻るような環境だ。
 
 ルビオは昨夏、「メンタルヘルスを優先させる」ことを理由に「バスケ活動の休止」を宣言。8月のワールドカップも回避し、22年に2年契約を結んだクリーブランド・キャバリアーズでも、1月に契約解除となるまで、コートには一度も立っていなかった。

 それだけに、バルセロナでトレーニングを始めた当初、クラブ側には早急にサインしようという動きはなく、実戦から遠ざかっていたルビオの心身の回復だけを考えていた。

 しかしグリマウHCが、最初のトレーニングの後に「それほど長い間立ち止まっていたわけではなさそうだ」と感想をもらしたように、ルビオの動きには予想以上にキレがあり、終始笑顔に満ち溢れていることも、精神面の回復を象徴していた。

 ルビオの名前はさっそく、国内リーグのACBとユーロリーグの両方に登録されたが、クラブ側は彼の起用を焦ることはせず、本人の希望に合わせる意向だ。

 以前ナバーロもインタビューで話していたが、バルセロナは欧州屈指のビッグクラブでありながら非常に家族的な組織であるらしく、同じくスペインのレジェンドであるパウ・ガソルも、バルセロナからアメリカに巣立ち、バルセロナに戻って現役キャリアを終えている。
 
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