専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
NBA

ウォリアーズの前GMが“ビッグ3誕生”となったトンプソンとグリーンのドラフトを回想「もしあのチームがトレードしていなければ、クレイはいなかった」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2024.03.14

2015年以降に4度の優勝を飾ったウォリアーズ。現在も君臨するビッグ3が揃った経緯を前GMが語った。(C)Getty Images

2015年以降に4度の優勝を飾ったウォリアーズ。現在も君臨するビッグ3が揃った経緯を前GMが語った。(C)Getty Images

 ゴールデンステイト・ウォリアーズは2010年代以降、3ポイントシュートでNBAに新たなトレンドを持ち込み、バスケットボール界全体に多大な影響を与えたステフィン・カリーを中心とした布陣で大成功を収めた球団として知られている。

 のちに“ゲームチェンジャー(変革者)”と呼ばれるカリーが2009年のドラフト全体7位で入団した当時、チームは直近15年間でプレーオフ出場は一度のみと低迷していた。07年以降で初めてプレーオフへと駒を進めたのは、カリーがキャリア4年目の2012-13シーズンのことだ。

 2014年にマーク・ジャクソン前HC(ヘッドコーチ)の後任として、現在も指揮を執るスティーブ・カーHCが就任すると、チームは2015年から19年にかけて5年連続でウエスタン・カンファレンスを勝ち上がりNBAファイナルに進出。そのうち15、17、18年にタイトルを勝ち獲ると、22年にもリーグ制覇を成し遂げ、計4度のNBAチャンピオンとなった。

 その黄金期を築くうえで不可欠な存在だったのが、GM(ゼネラルマネージャー)を務めたボブ・マイヤーズだ。2011年4月にアシスタントGM兼バスケットボール運営部副代表に就任し、翌12年4月にGMに昇格。その後バスケットボール運営部代表となり、昨年5月末までウォリアーズで舵取り役を担ってきた。
 
 彼がGMを務めた期間、ウォリアーズはFA(フリーエージェント)戦線で将来の殿堂入りが確実なケビン・デュラント(現フェニックス・サンズ)との契約をはじめ、トレードで4度の優勝に貢献したアンドレ・イグダーラなど、チームにフィットする選手たちを獲得。

 ただし、カリーとともに現在まで続く“オリジナル・ビッグ3”を形成するクレイ・トンプソン、ドレイモンド・グリーンの入団・成長なしにチームの黄金期はなかったはずだ。現地3月13日に公開された地元メディア『95.7 The Game』の番組『The Morning Roast』にゲスト出演したマイヤーズは、2人を指名したドラフトを振り返った。

「あの時、ミルウォーキー(バックス)が10位指名権をサクラメント(キングス)にトレードしていなかったら、ミルウォーキーが10位でクレイを指名していたと思う。そうなれば、彼は他チームへ行ってしまっていた。クレイ・トンプソンはいなかったんだ」

 ウォリアーズは2011年のドラフト1巡目11位でトンプソンを指名。翌12年の1巡目7位でウイングのハリソン・バーンズ(現キングス)、30位でセンターのフェスタス・エジーリ、2巡目全体35位でグリーンを指名した。

「もしあのチーム(バックス)がトレードしていなければ、クレイはいなかった。我々のひとつ前にミルウォーキー・バックになっていたんだ」とマイヤーズが回想したように、トレードがなければ、トンプソンを獲得できていなかった可能性が高かったという。
NEXT
PAGE

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号