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主砲エンビード復帰のシクサーズは、再び優勝候補に浮上できるか?カギを握るのは「本物のコーチ」と評されるベテランのラウリー<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2024.04.04

主砲エンビードの復帰戦を勝利で飾ったシクサーズ。今後はチーム最多のプレーオフ経験(130試合)を誇るラウリーらベテランの経験が重要に。(C)Getty Images

 現地時間4月2日(日本時間3日、日付は以下同)、フィラデルフィア・セブンティシクサーズはホームのウェルズファーゴ・センターで行なわれたオクラホマシティ・サンダー戦を109-105で制し、2連勝を飾った。

 シクサーズはこの日、大黒柱のジョエル・エンビードが左ヒザの手術から約2か月ぶりに戦列復帰。24得点、6リバウンド、7アシスト、3スティールの成績で復帰戦を飾った主砲は、1点ビハインドで迎えた残り37秒に逆転のフリースロー2本を決めただけでなく、直後のポゼッションでスティールも奪い、さらに2本のフリースローを決めて勝利に導いた。

 そのほかケリー・ウーブレイJr.がゲームハイの25得点に6リバウンド、トバイアス・ハリスが18得点、6リバウンド、ポール・リードが12得点、9リバウンド、キャメロン・ペインが10得点、10リバウンド、5アシストをマーク。エンビード不在の2か月間を11勝18敗と苦しんだ末、今季の成績をイースタン・カンファレンス8位の41勝35敗(勝率53.9%)とした。
 
 シーズンも最終局面。ここからはベテランの経験がより重要になってくるが、シクサーズにおいてその役割が期待されるのが、途中加入のカイル・ラウリーだ。

 チームは2月8日のデッドラインに4つのトレードを成立させ、バディ・ヒールド、ペイン、ドラフト指名権を獲得したことに加え、同13日にはシャーロット・ホーネッツとのバイアウト後、完全FAとなったラウリーと契約を結んだ。

 ラウリーは加入4試合目から先発を務め、ここまで平均8.5点、4.7アシスト。サンダー戦では27分30秒の出場で4得点、1リバウンド、4アシストと控えめな成績に終わったが、NBAキャリア18年目の38歳がもたらす影響について、後輩のリードはこう話す。

「たくさんある。豊富な経験とチャンピオンシップゲームでプレーしたことがある彼みたいなベテランは、NBAのコート内外のことやレフェリーの癖も知り尽くしている。これは本当に大きなことで、彼は素晴らしいリーダーでもあるんだ。僕だけじゃなくて、チームのみんなを引っ張ってくれる。このチーム全員が正しいプレーをするように導いている。彼は本物のコーチでもあるのさ」
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プレーオフでより真価を発揮するラウリーの経験