ウエスタン・カンファレンスのセミファイナル、ミネソタ・ティンバーウルブズは敵地で2連勝スタートを飾ったが、ホームに戻った第3戦からまさかの3連敗。楽勝ムードから一転、崖っぷちに立たされている。
第5戦後、米放送局『TNT』の番組『INSIDE THE NBA』に出演したドレイモンド・グリーン(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)は、今季の最優秀守備選手賞に選ばれたルディ・ゴベアについて批評し、“ウルブズが復活することはない理由が2つある”と語った。
「1つはフランス出身のビッグマン(ゴベア)が試合後の会見で話していたことにある。そこで彼は“俺たちが、俺たちがこうする必要がある”と言ったんだ。そうじゃない。お前だ。お前が(ニコラ・ヨキッチを)止めなきゃいけないんだ。“俺たち”じゃない。実際、カール・アンソニー・タウンズはジョーカー(ヨキッチの愛称)を相手にすごくいい仕事をしている。お前がいいようにやられているんだ。だから“俺たち”にはならない」
グリーンが指摘したように、第5戦でタウンズはヨキッチをフィールドゴール成功率16.7%(1/6)の3得点にとどめている。シリーズ全体で計15アシストを許しているとはいえ、同42.9%(15/35)の計35得点に5ターンオーバーを誘発するなど奮闘が光る。
一方のゴベアは第5戦でフィールドゴール成功率88.9%(8/9)で20得点を献上。出場した4試合で見ても同51.4%(18/35)の計48得点を奪われているだけに、決して相性がいいとは言えない。
グリーンは2022年のファーストラウンドでヨキッチ率いるナゲッツと対戦し、ウォリアーズの4勝1敗の勝利に貢献。この時はジャマール・マレーとマイケル・ポーターJr.がケガで不在のなか、ヨキッチはシリーズ平均31.0点、13.2リバウンド、5.8アシストにフィールドゴール成功率57.5%と獅子奮迅の働きを見せた。
そのなかで198cm・104kgのグリーンは持ち前の身体の強さと長い腕を駆使して奮戦。ヨキッチにフィールドゴール成功率50.9%(29/57)で計69得点、11アシストを許すも、3ポイント成功率を15.4%(2/13)に抑え、10本のターンオーバーを誘発する好守を披露していた。
4度の優勝を含む計157試合のプレーオフ出場経験を持つグリーンは、こうも指摘している。
「2つ目は、プレーオフのシリーズで、俺はどんなに小さなことであろうと相手の弱みを見つけ出す。タウンズは試合後に足を引きずって歩いていた。いいプレーをしていたが、コートを離れる時にはかろうじて歩けている状態だったんだ。彼らはもはや信じることができていない。相手はディフェンディングチャンピオンなんだ。自分たちの信念を失ってしまえば、それで終わってしまうのさ」
第6戦、ウルブズはグリーンの予想を覆し、最終第7戦に望みをつなげるか。ただ、シリーズの流れは完全にナゲッツへ傾いており、ホームとはいえ勝ち切るのは並大抵のことではないだろう。
文●秋山裕之(フリーライター)
第5戦後、米放送局『TNT』の番組『INSIDE THE NBA』に出演したドレイモンド・グリーン(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)は、今季の最優秀守備選手賞に選ばれたルディ・ゴベアについて批評し、“ウルブズが復活することはない理由が2つある”と語った。
「1つはフランス出身のビッグマン(ゴベア)が試合後の会見で話していたことにある。そこで彼は“俺たちが、俺たちがこうする必要がある”と言ったんだ。そうじゃない。お前だ。お前が(ニコラ・ヨキッチを)止めなきゃいけないんだ。“俺たち”じゃない。実際、カール・アンソニー・タウンズはジョーカー(ヨキッチの愛称)を相手にすごくいい仕事をしている。お前がいいようにやられているんだ。だから“俺たち”にはならない」
グリーンが指摘したように、第5戦でタウンズはヨキッチをフィールドゴール成功率16.7%(1/6)の3得点にとどめている。シリーズ全体で計15アシストを許しているとはいえ、同42.9%(15/35)の計35得点に5ターンオーバーを誘発するなど奮闘が光る。
一方のゴベアは第5戦でフィールドゴール成功率88.9%(8/9)で20得点を献上。出場した4試合で見ても同51.4%(18/35)の計48得点を奪われているだけに、決して相性がいいとは言えない。
グリーンは2022年のファーストラウンドでヨキッチ率いるナゲッツと対戦し、ウォリアーズの4勝1敗の勝利に貢献。この時はジャマール・マレーとマイケル・ポーターJr.がケガで不在のなか、ヨキッチはシリーズ平均31.0点、13.2リバウンド、5.8アシストにフィールドゴール成功率57.5%と獅子奮迅の働きを見せた。
そのなかで198cm・104kgのグリーンは持ち前の身体の強さと長い腕を駆使して奮戦。ヨキッチにフィールドゴール成功率50.9%(29/57)で計69得点、11アシストを許すも、3ポイント成功率を15.4%(2/13)に抑え、10本のターンオーバーを誘発する好守を披露していた。
4度の優勝を含む計157試合のプレーオフ出場経験を持つグリーンは、こうも指摘している。
「2つ目は、プレーオフのシリーズで、俺はどんなに小さなことであろうと相手の弱みを見つけ出す。タウンズは試合後に足を引きずって歩いていた。いいプレーをしていたが、コートを離れる時にはかろうじて歩けている状態だったんだ。彼らはもはや信じることができていない。相手はディフェンディングチャンピオンなんだ。自分たちの信念を失ってしまえば、それで終わってしまうのさ」
第6戦、ウルブズはグリーンの予想を覆し、最終第7戦に望みをつなげるか。ただ、シリーズの流れは完全にナゲッツへ傾いており、ホームとはいえ勝ち切るのは並大抵のことではないだろう。
文●秋山裕之(フリーライター)
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