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「長期欠場にはならない」ウィザーズ指揮官が明かした八村塁の現状。最短の復帰時期は?

秋山裕之

2019.12.30

ブルックスHCは現在の八村について「回復はしてきているが、コートに立てる状態ではない」と明かしたが、一方で「長期離脱ではない」と復帰がそう遠くないことを示唆した。(C)Getty Images

 12月28日(日本時間29日、日付は以下同)にホームのキャピタル・ワン・アリーナで行なわれたニューヨーク・ニックス戦、ワシントン・ウィザーズは100-107で敗れて2連敗となった。

 ウィザーズはこの日も主力の多くが欠場。エースのブラッドリー・ビールを筆頭に、トーマス・ブライアント、モリッツ・ヴァグナー、ダービス・ベルターンス、八村塁と、フロントコート陣も壊滅状態に。

 ビールの代わりに先発出場したゲイリー・ペイトン二世が6本、トロイ・ブラウンJr.が3本を記録するなどチーム全体で15スティールを奪い、ニックスから21本ものターンオーバーを誘発したウィザーズだが、肝心のショットを決め切れなかった。

「全体的にシュートが不調だった。IT(アイザイア・トーマス)とトロイがあと2本でも決めていたら、勝つ可能性はもっとあっただろう。そういうことはある。とにかく努力し続けることだ」

 試合後の会見でスコット・ブルックス・ヘッドコーチ(HC)がそう語ったように、この日のウィザーズはフィールドゴール成功率34.4%(33/96)と不発。3ポイントこそ40.0%(10/25)の確率で決めたものの、2ポイントは32.4%(23/71)止まり。20得点を記録したトーマスも23.8%(5/21)、9得点のブラウンJr.は22.2%(4/18)にとどまった。
 
 3試合ぶりに復帰したトーマスは「繰り返し15、16点ビハインドになってしまって、追いつくだけで精一杯だった。終盤に1点リードを奪えたけど、そこから相手がプレーを決め始めた一方で、俺たちはシュートを落とし続けてしまった。打ちたいシュートは打てたんだけど、これだけ決められなかったら、負けるのは当然だ」と反省。

 もっとも、指揮官はビール(右足下部の痛み)が早ければ30日のマイアミ・ヒートで復帰できるだろうと語っており、「ブラッド(ビール)はシュートが不調でも他の選手がオープンになる。相手チームの5人がブラッドに集中しているからね。他の選手がオープンになりやすくなる」と口にしていた。

 翌29日、ウィザーズはチーム練習を行なった後、ブルックスHCが八村の状況について「回復はしてきているが、コートに立てる状態ではない。最近プレーがさらに向上していただけに残念だ。若くてコンディションが良いので、練習に参加できるようになれば1、2週間で復帰できるだろう」とコメント。

 八村はまだ練習に復帰できていないため、年末年始の欠場は確定だが、「長期欠場にはならない」とブルックスHCは語っており、1月6日のボストン・セルティックス戦が最短の復帰時期なのかもしれない。

 鼠径部の打撲で欠場するまで、八村は8試合連続で2桁得点を記録し、好調を維持していた。約3週間のブランクとなるものの、今はしっかりとケガを完治させることにフォーカスしてほしいところだ。

文●秋山裕之(フリーライター)

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