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NBA

現役引退したウォーカーへ恩師が最大級の賛辞「私がコーチしてきた中で最も偉大な選手の1人」。来季から古巣ホーネッツのコーチに<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2024.07.05

選手生活に別れを告げたウォーカー。PGとしての能力はもちろん、その人間性も高く評価された。(C)Getty Images

選手生活に別れを告げたウォーカー。PGとしての能力はもちろん、その人間性も高く評価された。(C)Getty Images

 現地時間7月2日、NBAで4度のオールスター出場を誇るケンバ・ウォーカーがソーシャルメディアで現役引退を表明。コネティカット大で3シーズン、NBAで12シーズン、昨季はフランスのモナコでリーグチャンピオンに輝いた華々しいキャリアに別れを告げた。

 34歳で現役から退く決断を下したポイントガードは「身の回りで信じられないほどのサポートをしてくれた人たちがいなければ、自分がここまで来ることはできなかった」と周囲への感謝を綴った。

 コネティカット大で2011年のNCAAトーナメントを制し、全米覇者となったウォーカーは、トーナメント最優秀選手賞(Most Outstanding Player)に選ばれ、同年のドラフト1巡目9位でシャーロット・ボブキャッツ(現ホーネッツ)から指名されてNBA入り。

 ホーネッツでは2年目からトップスコアラーとなり、3年目の2013-14シーズンにプレーオフに進出。14年、16年と2度出場した大舞台はいずれもファーストラウンド敗退に終わるも、在籍8シーズンで通算1万2009得点やフィールドゴール成功4164本、3ポイントシュート成功1283本など複数の部門でフランチャイズ記録を保持している。

 その後ボストン・セルティックスで2シーズン、ニューヨーク・ニックスとダラス・マーベリックスにそれぞれ1シーズン所属し、オールスターに計4度、2019年にはオールNBA3rdチーム、17、18年にはスポーツマンシップ賞を受賞。レギュラーシーズン通算750試合でキャリア平均19.3点、3.8リバウンド、5.3アシスト、1.23スティールの成績を残した。
 
 引退発表後はウォーカーの代理人会社『Excel Sports Management』がトリビュートビデオを公開。その内容はウォーカーがバスケットボールキャリアを構築してきた思い出の場所を訪れるもので、高校時代のチームメイトや友人、コネティカット大のメンバーにジム・カルフーン元HC(ヘッドコーチ)が登場している。

 ウォーカーとともに同大7年ぶりのNCAAトーナメント制覇を成し遂げたカルフーンHCは「問答無用で、彼は私がコーチしてきた中で最も偉大な選手の1人。それに最高の家族を持ち、素晴らしい人間性の持ち主で、バスケットボールチームのチームメイトとしても最高だった」と賛辞を贈った。

 また、セルティックスで2シーズンをともに戦ったジェイソン・テイタムは、「小さい頃から、あなたをNCAAトーナメントとリーグでずっと観て育ってきた自分にとって、チームメイトになることができてすごく光栄でした」と、8歳上の先輩へ惜別のメッセージを送っている。

 選手としてのキャリアを終えたウォーカーは、古巣ホーネッツに帰還することとなった。3日に発表されたコーチングスタッフで、ウォーカーはチャールズ・リー新HCの下、選手強化コーチに就任。多くの人々から絶賛された人間性を持つ元オールスターの、新たなバスケットボールキャリアを応援したい。

文●秋山裕之(フリーライター)
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