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NBA

「我々は彼の成功を願っている」カーHCがウォリアーズ退団のトンプソンへメッセージ「今までありがとうと伝えたい」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2024.07.08

カーHCが2014年から10年間指導したトンプソンへ感謝のメッセージを送った。(C)Getty Images

カーHCが2014年から10年間指導したトンプソンへ感謝のメッセージを送った。(C)Getty Images

 7月6日(日本時間7日、日付は以下同)、ゴールデンステイト・ウォリアーズは、バディ・ヒールド、カイル・アンダーソンの加入を発表した。

 その一方で、2011年のドラフト1巡目11位で入団し、昨季まで13シーズン(実働11シーズン)在籍したクレイ・トンプソンは、6チーム間の大型サイン&トレードで、昨季NBAファイナルに勝ち進んだダラス・マーベリックスへ移籍。

 今季で就任11年目を迎えるスティーブ・カーHC(ヘッドコーチ)は、トンプソンを10年間指導。2021年からアメリカ代表の指揮官も務める58歳は、6日にスタートした代表のトレーニングキャンプでウォリアーズの4度の優勝を支えたピュアシューターへメッセ―ジを送った。

「素晴らしい13年間をここで送ったクレイ・トンプソンに感謝したい。私はそのうち10シーズンを共にしてきた。彼はこのチーム、組織、ベイエリアのためにプレーし、数々の成功を収めたが、何よりもそうしたことを一緒になって経験できたことは、本当に有意義で素晴らしいことだった」

 トンプソンはレギュラーシーズン通算793試合で平均19.6点、3.5リバウンド、2.3アシストに3ポイント成功率41.3%(平均3.1本成功)を記録。3ポイント成功数(2481)は球団史上2位(NBA歴代6位)、通算1万5531得点は同6位にランクしている。

 2015年1月23日のサクラメント・キングス戦では、第3クォーターだけで37得点を奪い、ひとつのクォーターのNBA歴代最多得点記録を更新。18年10月29日のシカゴ・ブルズ戦では14本の3ポイントを沈め、1試合の歴代最多記録を樹立した。
 
 また、オクラホマシティ・サンダーと対戦した2016年のカンファレンス・ファイナル第6戦では、2勝3敗と後がない状況で11本の長距離砲を含む41得点の大暴れ。当時のプレーオフにおける1試合最多3ポイント成功記録も叩き出すなど、その爆発力も際立っていた。

 その後2度の大ケガで2シーズンの全休を余儀なくされたものの、2022年に4度目の優勝を勝ち獲り、2022-23シーズンには3ポイント成功301本、昨季はフリースロー成功率92.7%でそれぞれリーグトップに立った。

 カーHCはステフィン・カリーの相棒として輝かしい実績を残したトンプソンとの別れを惜しんでいた。

「クレイがいなくなって寂しくなるよ。我々は彼の成功を願っている。こういうことは、なかなか自分たちが望むようにはいかない。思い描いていたようにみんなで一緒に終えることを望んでいたんだが、そうはならなかった。大好きだし、寂しいよ。もしクレイがこれを見てくれているなら、今までありがとうと伝えたいね」

 ウォリアーズは1日の声明の中で「クレイのレガシーはこの先もずっと生き続け、いつの日かチェイス・センターにて、ウォリアーズの歴史に名を刻んだ選手たち、そして彼を含む近年の王朝を築いた選手たちとともに彼の背番号11が永久欠番として飾られる日を楽しみにしています。我々はクレイの貢献に感謝し、彼の旅における新たなチャプターに向けて幸運を祈っています」とトンプソンの11番を欠番にすることを発表している。

 新天地のマブズにはスーパースターのルカ・ドンチッチとカイリー・アービングがいる。今季のスケジュールは未定だが、ダラスで背番号31を着用するトンプソンと古巣ウォリアーズによる一戦は大きな注目を浴びることは間違いない。

文●秋山裕之(フリーライター)

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