NBA

ウエストブルックがトレードを経てナゲッツ移籍へ!大黒柱ヨキッチが望んだ末の“トリプルダブルデュオ”誕生か<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2024.07.19

2人で計329回のトリプルダブルを誇る夢のデュオが誕生。今季はヨキッチのパスからウエストブルックの豪快ダンクが見られるかもしれない。(C)Getty Images

 現地時間7月18日、ロサンゼルス・クリッパーズとユタ・ジャズがトレードを発表。クリッパーズはサイン&トレードでクリス・ダンを獲得し、ラッセル・ウエストブルック、バルシャ・コプラビツァ(2021年ドラフト2巡目57位指名)の交渉権、2030年のドラフト2巡目指名交換権、金銭がジャズへ動いた。

 ウエストブルックがジャズへ移るのはこれで2度目。1度目はロサンゼルス・レイカーズ時代の2023年2月9日、3チーム間トレードでジャズへ移籍したが、20日にウェイブ(保有権放棄)され、22日にクリッパーズと契約を結んでいる。

 米スポーツ専門局『ESPN』のエイドリアン・ウォジナロウスキー記者によると、ウエストブルックは今回も同様にバイアウトの末に完全FA(フリーエージェント)となり、デンバー・ナゲッツと契約する見込みだという。

 今オフのウエストブルックは、自身が持つプレーヤーオプションを行使してクリッパーズ残留を決めていた。だがFA戦線でポール・ジョージがフィラデルフィア・セブンティシクサーズへ移籍したこともあり、改革に着手するチームはウエストブルックの移籍先を模索していた。
 
 クリッパーズにはカワイ・レナードとジェームズ・ハーデンが残っているものの、そもそもウエストブルックがクリッパーズ入りした要因のひとつが"ジョージによる勧誘"だった。

 2023年にジャズへトレード後、オクラホマシティ・サンダー時代の同僚ジョージは「俺たちにはポイントガードが必要だ。何も起きなくてもこのチームには十分戦力が揃っているけど、もしゲームを楽にしてくれるようなポイントガードを獲得すれば、チームは間違いなく良くなるだろう。ラッセルがこのことを見てくれているといいね」とプッシュしていた。

 ウエストブルックにとってはジョージが退団したことが決定打となり、クリッパーズと決別する方向へ傾いたのだろう。

 そのウエストブルックが新たに加入するチームとして報じられたナゲッツは、一昨季のチャンピオンチーム。リーグ最高級のデュオ(ニコラ・ヨキッチ&ジャマール・マレー)を擁し、アーロン・ゴードン、マイケル・ポーターJr.ら主軸を中心に覇権奪取を見据えている。
NEXT
PAGE
大黒柱ヨキッチが望んだウエストブルック獲得