パリオリンピックの初戦(7月27日対ブラジル)を目前に控え、フランス代表のヴィクター・ウェンバンヤマが、地元スポーツ紙『レキップ』に金メダルに懸ける思いを語っている。
直前のテストマッチでは4連敗を喫した状態で本戦に乗り込むフランス代表。7月3日のトルコ戦は96-46と大勝、続く現世界チャンピオンのドイツとの対戦も90-66と幸先のいいスタートを切ったが、ドイツがほぼフルメンバーとなっての2戦目に65-70で敗れたのを皮切りに、セルビア(67-79)、カナダ(73-85)、オーストラリア(82-83)と、強豪国に勝ち切れないまま、本番を迎えることとなった。
昨シーズン終了後、「レ・ブルー(フランス代表の愛称)にとって金メダルは大いに達成可能な目標」と語っていたウェンバンヤマ。この4連敗を受けたあと「それは(彼が好きな)SFの世界の話ではないか」と聞かれたが、「全然そんなことはない」と自信は失っていない様子だ。
「僕はまだそう確信している。何を根拠にそう思うかって?それはこのグループ、選手たち、スタッフたちと、日々経験していることに基づいている。こうした結果は自分たちに改善の余地があることを示していて、それが莫大なものであることは僕も自覚している。ただ、試合に負けたからといって、チームに対する自信が揺らぐことはまったくない。チームに合流してトレーニングを始める前から、勝利への道は落とし穴だらけだということはわかっていた。道程というのは、決して期待通りにはいかないものだからね」
フランス代表ではこれまで、U16の欧州選手権(2019)と、U19ワールドカップ(2021)で銀メダルを手にしているウェンバンヤマだが、シニアレベルでの国際トーナメント出場は今回が初めてとなる。
この初の経験という点については、「テレビで見ていたのと同じという感じ。ユースの大会を思い出している。ただ、その10倍激しい」と率直に印象を語っている。
しかしその初の体験が、自国開催のオリンピックという究極の舞台であることについて、「僕は偉大な成果をあげることや、大きな成功のために生きている」と発言。畏怖を覚えるどころか、この挑戦にむしろ意欲を掻き立てられているようだ。
2004年生まれのウェンバンヤマは、同期のビラル・クリバリーと並んでレ・ブルーの最年少だ。しかしセルビア戦では14得点、10リバウンド、カナダ戦でも17得点、12リバウンドといずれもチームハイの活躍を披露している。
ウェンバンヤマは常々、「最高の選手とはチームをより良くする選手」だと語っているが、彼自身、その点についても手応えを得ているようだ。
「僕はすでにチームメイトを高めることに貢献していると思う。いずれにしても、僕はそうなるために最大限の努力をしている。まだ“自分は世界最高の選手だ”と言えるレベルには達していないし、実際にそうした選手でもない。でも、僕は少しでも早くそこに近づきたいという思いで、道を歩んでいる。それがチームを次のレベルに引き上げることだと知っているからね。まずはチームを高めることなんだ。自分ではなくね」
NBAでも、再建中のサンアントニオ・スパーズで1年目から奮闘し新人王を獲得したウェンビー。本戦前の連敗で評価が傾いているレ・ブルーにおいても、チームを引き上げるべく、最大限の努力を尽くすことだろう。
文●小川由紀子
167cmの富樫勇樹が大会最小、最長身はフランスのウェンバンヤマ!FIBA公式がパリ五輪男子バスケの年齢・身長ランキングを公開<DUNKSHOOT>
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「僕はまだそう確信している。何を根拠にそう思うかって?それはこのグループ、選手たち、スタッフたちと、日々経験していることに基づいている。こうした結果は自分たちに改善の余地があることを示していて、それが莫大なものであることは僕も自覚している。ただ、試合に負けたからといって、チームに対する自信が揺らぐことはまったくない。チームに合流してトレーニングを始める前から、勝利への道は落とし穴だらけだということはわかっていた。道程というのは、決して期待通りにはいかないものだからね」
フランス代表ではこれまで、U16の欧州選手権(2019)と、U19ワールドカップ(2021)で銀メダルを手にしているウェンバンヤマだが、シニアレベルでの国際トーナメント出場は今回が初めてとなる。
この初の経験という点については、「テレビで見ていたのと同じという感じ。ユースの大会を思い出している。ただ、その10倍激しい」と率直に印象を語っている。
しかしその初の体験が、自国開催のオリンピックという究極の舞台であることについて、「僕は偉大な成果をあげることや、大きな成功のために生きている」と発言。畏怖を覚えるどころか、この挑戦にむしろ意欲を掻き立てられているようだ。
2004年生まれのウェンバンヤマは、同期のビラル・クリバリーと並んでレ・ブルーの最年少だ。しかしセルビア戦では14得点、10リバウンド、カナダ戦でも17得点、12リバウンドといずれもチームハイの活躍を披露している。
ウェンバンヤマは常々、「最高の選手とはチームをより良くする選手」だと語っているが、彼自身、その点についても手応えを得ているようだ。
「僕はすでにチームメイトを高めることに貢献していると思う。いずれにしても、僕はそうなるために最大限の努力をしている。まだ“自分は世界最高の選手だ”と言えるレベルには達していないし、実際にそうした選手でもない。でも、僕は少しでも早くそこに近づきたいという思いで、道を歩んでいる。それがチームを次のレベルに引き上げることだと知っているからね。まずはチームを高めることなんだ。自分ではなくね」
NBAでも、再建中のサンアントニオ・スパーズで1年目から奮闘し新人王を獲得したウェンビー。本戦前の連敗で評価が傾いているレ・ブルーにおいても、チームを引き上げるべく、最大限の努力を尽くすことだろう。
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