パリ五輪

男子バスケ・セルビア代表が20-44と最悪のスタート→タイムアウトで監督が“ブチギレ”→今大会最高の大逆転勝利【パリ五輪】

THE DIGEST編集部

2024.08.07

コート上のMVPがヨキッチ(右)だとすればコート外のMVPはペシッチ氏(左)だろう。(C)Getty Images

 パリ五輪男子バスケットボールの準々決勝が現地8月6日に行なわれ、セルビア代表(FIBAランキング4位)がオーストラリア代表(同5位)に逆転勝利した。一時24点差をつけられていたセルビア代表の勝利の立役者の1人として話題になっているのがスヴェティスラフ・ペシッチHCだ。

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 グループCをアメリカ代表(同1位)に次ぐ2番目の成績で通過したセルビア代表は決勝トーナメント初戦でグループAを同じく2位通過したオーストラリア代表と対戦。NBAで昨季シーズンMVPに輝いた二コラ・ヨキッチ(デンバー・ナゲッツ)擁するセルビア代表とパティ・ミルズ(マイアミ・ヒート)やジョシュ・ギディー(シカゴ・ブルズ)らオーストラリア代表が好ゲームを演じることが予想されていた。

 その期待通りに序盤はシーソーゲームが展開されていた。しかし一度はベンチに下がったミルズが第1Q残り2分29秒に再度出場すると第2Q残り7分までに14得点と大爆発。その他の選手の活躍もありオーストラリア代表が44-20の大量リードを築いた。

 24点差となった直後にタイムアウトをとったのはオーストラリア代表だったが、不満を爆発させたのはセルビア代表のペシッチHCだ。専門メディア『BASKET NEWS』によればこの時ペシッチ氏は選手らに以下のような檄を飛ばしたという。

「ミルズはフリースローを何回決めたんだ?君たちはただ見ていただけだ。1つのファウルもしないのか?勝ちたくないのか?どうやって勝つか、彼にファウルする(くらいフィジカルにディフェンスする)んだ」

 その後奮起したセルビア代表はヨキッチを中心に盛り返し前半を42-54で終える。そして後半もディフェンスの強度を保ち第3Qで25-11と逆転に成功。第4Qで追いつかれ延長戦に突入したものの無事95-90で勝利を収めた。

 セルビア代表はペシッチ氏の檄が飛んだ前後で20-44→75-46と数字を大きく改善。特にディフェンス面ではTO前13分とTO後32分で許した失点がほぼ同じという衝撃の結果となった。

構成●THE DIGEST編集部

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