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アメリカはロス五輪で苦戦必至?マッグレディが危惧「カリー、KD、レブロン級を探しているが、そんな選手はいない」<DUNKSHOOT>

ダンクシュート編集部

2024.09.02

重鎮3人が代表引退しそうなロス五輪、アメリカは苦戦するかもしれない。(C)Getty Images

 今夏行なわれたパリ五輪の男子バスケットボール競技は、アメリカの大会5連覇で幕を閉じた。しかしバスケ大国の王朝は、近いうちに終焉を迎えてしまうかもしれない。

 今大会のアメリカは、レブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)、ステフィン・カリー(ゴールデンステイト・ウォリアーズ)、ケビン・デュラント(フェニックス・サンズ)のスーパースタートリオを筆頭に、"現代版ドリームチーム"とも称すべき豪華絢爛なロスターを形成。その甲斐もあり見事に金メダルを勝ち取ったが、その重鎮3人はいずれもNBAの新シーズン開幕時点で36歳を超えており、2028年のロス五輪に参戦できるか、したとしても主力としてプレーできるかは微妙なところだ。

 もちろん、アンソニー・エドワーズ(ミネソタ・ティンバーウルブズ)やジェイソン・テイタム(ボストン・セルティックス)、タイリース・ハリバートン(インディアナ・ペイサーズ)など、アメリカの次世代を担う若手スターもいる。とはいえ、彼らがレブロンやカリークラスにまで成長できるかは疑問であり、またフランスのヴィクター・ウェンバンヤマ(サンアントニオ・スパーズ)やスロベニアのルカ・ドンチッチ(ダラス・マーベリックス)を筆頭に、他国の若手スターの方がスケールの大きさでは上と言えよう。

 それは同じNBA選手も感じているようだ。かつて2度の得点王に輝いたトレイシー・マッグレディ(元オーランド・マジックほか)は、自身のインスタグラムでロス五輪に向けたアメリカ代表の懸念点を語った。
 
「アメリカは次のオリンピックで大変なことになる。金メダルがどこかへ消えてしまうかもしれない。私はアントマン(エドワーズの愛称)のゲームが大好きだし、ジェイソン・テイタムが何をしてくるかは想像もつかない。では、彼らに続くアメリカ人選手は?

 パオロ・バンケロ(マジック)は新進気鋭の若手だから、(ロスターに)入るかもしれない。クーパー・フラッグ(デューク大/来年のNBAドラフトの1位候補)もね。おそらくキャリア3年目を終え、4年目を迎える頃だろう。私はステフ・カリーやKD、ブロン級を探している。そして、そんな選手は出てきていない。

 次のオリンピックで(アメリカは)苦戦するかもしれないね。カナダには大きなチャンスがあると思う。ウェンビー(ウェンバンヤマの愛称)がいて、素晴らしいタレントを輩出しているフランスも、間違いなく大きなチャンスがある。他国からどんな才能が生まれてくるか、見当もつかないね」

 世代交代が迫られているアメリカ代表。それがスムースに行なわれなければ、マッグレディが危惧しているように、若い才能が次々と台頭している他国の軍門に下ることになるかもしれない。

構成●ダンクシュート編集部

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