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NBA“最高の守備チーム”に挙げられる2004年ピストンズ。「あの時代に対戦した人間はみんなそう言うはずだ」とアリナスが主張<DUNKSHOOT>

ダンクシュート編集部

2024.09.04

リーグ全体が守備的だった2004年当時、ピストンズは平均84失点と圧巻の堅守を誇った。(C)Getty Images

 バスケットボールは相手よりも得点を多く奪うことを競うスポーツだ。2023-24シーズンのNBAでは全チームが平均100得点以上で、リーグ最少のメンフィス・グリズリーズでも105.8点を記録するなど、近年はハイスコアゲームの傾向が強まっている。

 しかし、1990年代後半~2000年代前半にかけてはプレーオフだけでなく、レギュラーシーズンでもディフェンシブなゲームが多かった。元NBA選手のギルバート・アリナス(元ワシントン・ウィザーズほか)は、2003-04シーズンのデトロイト・ピストンズが"最高の守備チーム"だと持論を展開している。

 バスケットボール界の格言のひとつに、「オフェンスはゲームを制するかもしれないが、ディフェンスはチャンピオンシップを制する」というものがある。レギュラーシーズンに比べ、リーグタイトルを賭けたプレーオフではより守備が激しくなるのも、それを表していると言えるだろう。

 ドワイト・ハワード(元オーランド・マジックほか)がホストを務めるポッドキャスト『Above The Rim with DH 12』では、2003-04シーズンにリーグ優勝を果たしたピストンズの堅固なディフェンスにスポットライトが当てられた。

 当時の主力は司令塔のチャンシー・ビラップス、シューターで得点源のリチャード・ハミルトン、エースキラーのテイショーン・プリンス、万能ビッグマンのラシード・ウォーレス、守備職人のベン・ウォーレスと強者がズラリ。サンアントニオ・スパーズと並ぶリーグトップタイの平均84.3失点、同3位の被フィールドゴール成功率41.3%と鉄壁のディフェンスを誇り、リーグワースト6位の平均90.1得点がかすむほどのアドバンテージ(得失点差+5.8はリーグ2位)をもたらした。
 
 強力なチームワークと守備戦術を武器に相手を封殺し、NBAファイナルではシャキール・オニール&コビー・ブライアント擁するロサンゼルス・レイカーズを平均81.8点、フィールド成功率41.6%に抑え込み、シリーズ4勝1敗でリーグタイトルを獲得した。

 当時ウィザーズのエース格だったアリナスも、ピストンズの堅守を体感した1人。「フィジカルで本物のディフェンスと言えば、2004年のピストンズだ。あれ以上のものは見たことがない。あのチームにはダーティーな選手はいなかったが、完全に封じ込めるんだ」と回想している。

「彼らは対戦相手を70点に抑えていた。最高のディフェンスチームだよ。あの時代に対戦した人間はみんなそう言うはずだ。彼らのようなチームはほかにない。試合に勝つために80点以上を取ることにフォーカスしていた。彼らは(自分たちが)簡単に点を取れないことはわかっていた。だから、対戦相手をシャットアウトすることにしたんだ」

 当時のピストンズには華やかに点を取るスターこそいなかったが、チームの勝利を追求したスペシャリストの集団だった。

構成●ダンクシュート編集部
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