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NBA

マーブリーの“サンズ移籍推奨”発言にハリバートンが反論「僕はどこにも行ったりしない」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2024.09.13

サンズへの移籍を勧めたマーブリー(右)に対して、ハリバートン(左)はペイサーズ愛で返した。(C)Getty Images

サンズへの移籍を勧めたマーブリー(右)に対して、ハリバートン(左)はペイサーズ愛で返した。(C)Getty Images

 インディアナ・ペイサーズは昨季、イースタン・カンファレンス6位(47勝35敗/勝率57.3%)で4シーズンぶりにプレーオフに出場し、2014年以来10年ぶりにカンファレンス・ファイナルまで勝ち上がった。

 迎えた今夏、フロントはパスカル・シアカム、オビ・トッピンと再契約を結んだほか、アンドリュー・ネムハード、TJ・マッコネルと延長契約を締結。FA(フリーエージェント)戦線でジェイレン・スミス(現シカゴ・ブルズ)を失うも、ジェームズ・ワイズマンと契約して戦力維持に成功した。

 もっとも、このチームの軸はタイリース・ハリバートン。24歳の司令塔兼スコアリングガードは、昨季平均20.1点、3.9リバウンド、1.20スティールにリーグトップの10.9アシストをマークし、2年連続でオールスター出場、初のオールNBAチーム(3rdチーム)にも選ばれている。

 ペイサーズで在籍4年目を迎えるハリバートンだが、現地9月10日にブランドン“スクープB”ロビンソンのインタビューに応じたステフォン・マーブリー(元ニュージャージー・ネッツほか)は、次のように語りフェニックス・サンズ行きを推奨していた。

「彼はフェニックスがいいと思うね。彼があそこでプレーしたら、間違いなく別格な選手になる。彼はコートでボールを操れる。それにあのチームでディフェンスも学べるからだ」
 
 もっとも、ハリバートン自身に移籍の意思はないようだ。11日に出演した番組『The Pat McAfee Show』で、ペイサーズへの忠誠を誓った。

「僕はどこにも行ったりしないさ。もし僕とのプレーを望むなら、彼ら(サンズの選手たち)がこっちへ来るべきなんだ。マーブリーのコメントはなんだかおかしかったね。なぜフェニックスに僕が必要なんだ?そもそもあのチームはタイアス・ジョーンズを獲得したし、いいロスターを作り上げている。わからなくもないけど、僕はインディで幸せだし、フェニックスも問題ない。今はお互いに良い感じなんじゃないかな」

 サンズはリーグ最高級のスコアラーが2人(ケビン・デュラント、デビン・ブッカー)、さらにブラッドリー・ビールも在籍するウエスタン・カンファレンスの上位候補。昨季はフランク・ヴォーゲルHC(ヘッドコーチ)の下でPG(ポイントガード)不在に苦しんだものの、今夏にマイク・ブーデンホルザー新HCを招聘し、タイアス・ジョーンズとモンテ・モリスという2人のPGもロスターに加えている。

「彼は今年のオリンピックでは十分にプレーできなかったけど、もっと強くなれば止められない選手になる」というマーブリーの言葉通り、確かにハリバートンは今夏のパリ五輪で出番に恵まれず、6試合のうち出場3試合、平均8.8分のプレーに終わった。リーグのアシスト王にもなった男が不完全燃焼だったことは否めないが、コート内外でスーパースターたちから学ぶことができたのだから、決して無駄な時間ではなかったはず。

 オリンピック金メダルという称号を自身のキャリアに加えたハリバートンは、ペイサーズをさらなる高みに導くべく、万全のコンディションでトレーニングキャンプへ臨むに違いない。

文●秋山裕之(フリーライター)

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