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「いくつか兆候はあった」カーHCがマブズへ移籍したトンプソンに言及「シーズン終了時に離れたがっていると思った」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2024.09.25

カーHCはトンプソンの移籍を惜しみつつも「彼のことを思うと嬉しい」と語っていた。(C)Getty Images

 9月22日(日本時間23日)。米メディア『The San Francisco Standard』のティム・カワカミ氏のポッドキャスト番組『The TK Show』が公開され、ゴールデンステイト・ウォリアーズのスティーブ・カーHC(ヘッドコーチ)がゲスト出演した。

 今夏にウォリアーズはステフィン・カリー、ドレイモンド・グリーンとともに4度のリーグ制覇に大きく貢献したクレイ・トンプソンがダラス・マーベリックスへ移籍。NBA入りから13年間(実働11年間)も在籍したチームを離れたベテランウイングについて、指揮官はこう話していた。

「いくつか(チームを去るかもしれないという)兆候はあった。もちろん、我々は皆、何が起こるかなんてわからなかったし、誰もが彼に残ってほしいと望んでいた。私としても、クレイにはずっとウォリアーででいてほしかったし、それが正しいことなんだと感じていた。だが、なにが正しいかなんて、他人には決してわからないものなんだ。本人のみぞ知ることだ。それに、私はシーズン終了時にクレイは内心で離れたがっているんだと思った」

 昨季のトンプソンはチーム2位の平均17.9点に3.3リバウンド、2.3アシスト、3ポイント成功率38.7%(平均3.5本成功)を記録。だが好不調の波が激しく、クラッチタイムをベンチで過ごしたり、先発から外される時期もあった。

 そんなトンプソンが新天地に選んだのはマブズ。ルカ・ドンチッチとカイリー・アービングの強力コンビ擁するチームは、昨季ウエスタン・カンファレンスを勝ち上がってファイナル進出を飾り、リーグ制覇まであと3勝に迫った強豪だ。
 
「彼のことを思うと嬉しい。今回の移籍が素晴らしい動きになると思っている。最高のチームで、2人のハイレベルなクリエーター(ドンチッチ、アービング)がいるから、たくさんのオープンショットが得られるだろう。キャリアで変化が起こること、しかもそれが終盤であればリフレッシュになるし、新たなエネルギーを与えることになる」(カーHC)

 昨季までトンプソンはウォリアーズでビッグ3の一角を務めてきたが、2019年のファイナルで左ヒザの前十字靭帯断裂、2020年には右足のアキレス腱断裂に見舞われ、長いリハビリ生活を余儀なくされた。

 2022年1月に待望の復帰を飾り、2022-23シーズンにはキャリア4度目の優勝を経験したが、カーHCには引っかかる部分があったようだ。

「クレイが相次ぐケガから心理的、感情的にも動けるようになることを願っている。(復帰後の)彼はその点で苦しんできた。だから、再出発は彼にとってすごくいいことだと思う」

 ドンチッチ&アービング擁するマブズで、トンプソンはどのようなパフォーマンスを見せるのか。34歳にしてキャリア初の移籍を経験したピュアシューターは、今季の注目プレーヤーの1人になりそうだ。

文●秋山裕之(フリーライター)

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