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「エルボーを見舞ったら顎を殴られた」キャセールが1990年代のタフなNBAを回想「乱闘しても誰も退場にならない」<DUNKSHOOT>

ダンクシュート編集部

2024.11.04

キャセール(中央)が1990年代のフィジカルなリーグを回想した。(C)Getty Images

 現代NBAは昔のリーグと比べて"ソフト"と表現されることが多い。フィジカル全盛、乱闘上等の肉弾戦が繰り広げられる1980~90年代にプレーしたOBたちが主にそういったコメントを残しているのだが、1993年にNBA入りして2008年まで現役を続け、現在は昨季王者ボストン・セルティックスのアシスタントコーチを務めるサム・キャセールも、選手としてプレーした当時のリーグを「タフだった」と語っている。

 キャセールは、クリス・ウェバー(元ゴールデンステイト・ウォリアーズほか)やアンファニー・ハーダウェイ(元オーランド・マジックほか)らと同じ1993年ドラフトで、1巡目24位指名を受けてNBA入り。キャリアを通じてヒューストン・ロケッツ、フェニックス・サンズ、ダラス・マーベリックス、ニュージャージー(現ブルックリン)・ネッツ、ミルウォーキー・バックス、ミネソタ・ティンバーウルブズ、ロサンゼルス・クリッパーズ、セルティックスと、計8チームに所属してきた。

 そのなかでアキーム・オラジュワン(元ロケッツほか)、ジェイソン・キッド(元マーベリックスほか)、レイ・アレン(元バックスほか)、ポール・ピアース(元セルティックスほか)など、多くの殿堂入り選手たちと一緒にプレー。物怖じしない強心臓と勝負強さを武器に、キャリア計993試合に出場して平均15.7点をマークしたほか、ロケッツとセルティックスで計3個のチャンピオンリングを手にした。
 
 元NBA選手のマーク・ジャクソン(元ニューヨーク・ニックスほか)がホストを務めるポッドキャスト『Mark Jackson Show』に出演したキャセールは、1990年代は現在と異なり、タフな戦いが求められたと振り返る。

「昔は乱闘になっても、誰も退場にならなかった。あちこちでテクニカルファウルだった。殴り合いの喧嘩をしても、引き離され、退場にもならずに同じ相手と対戦しなければならない。デイビッド・ロビンソン(元サンアントニオ・スパーズ)にエルポーを見舞ったら、顎を殴られたこともあった。当時はタフな選手ばかりだった」

 ルールの違いなどはこれまでも再三言及されてきたが、そういった部分も含めて1990年代と現在ではまったく異なるバスケットボールが展開されていたと言っていいだろう。

構成●ダンクシュート編集部

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