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「ヨキッチとドンチッチを組ませることを描いていた」。元ナゲッツ番記者が2018年ドラフトでチームが計画していたトレード話を明かす<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2024.11.19

もし2018年にドンチッチとヨキッチがチームメイトになっていたら、ナゲッツは黄金期を築いていたかもしれない。(C)Getty Images

 現地時間11月17日(日本時間18日)、米スポーツ専門局『ESPN』のブライアン・ウィンドホースト記者のポッドキャスト番組『The Hoop Collective』の最新エピソードが公開された。

 今回のゲストは『Denver Post』の元記者で、今季開幕前にデンバー・ナゲッツのフロントオフィスへ転身したマイク・シンガー。元ナゲッツの番記者であるシンガーは、2018年のドラフトで、チームがのちにNBAを代表するスーパースターになる男をトレードで手に入れようとしていたことを明かした。

 当時のナゲッツは、マイケル・マローンHC(ヘッドコーチ)の下、すでにニコラ・ヨキッチとジャマール・マレーが在籍していたが、2017、18年はどちらも1勝差でプレーオフ出場を逃していた。

 これを受け、2018年のドラフトで1巡目14位指名権を保持していたナゲッツは、得点力の高いマイケル・ポーターJr.を指名。208㎝のフォワードはルーキーイヤーは故障で全休したものの、現在はヨキッチ、マレーと並ぶコアメンバーの1人へと成長した。

 もっとも、チームはドラフト当日にルカ・ドンチッチ(ダラス・マーベリックス)の獲得を狙っていた。この年、2位指名権を持っていたサクラメント・キングスのブラデ・ディバッツ元GM(ゼネラルマネージャー)は、すでにポイントガード(PG)にディアロン・フォックスがいたため、マービン・バグレー三世(現ワシントン・ウィザーズ)を指名。
 
 ドラフト当時をシンガーはこう振り返っていた。

「ナゲッツは、ブラデ・ディバッツがルカ・ドンチッチのことを高く評価していないと確信していた。そこで彼ら(ナゲッツ)は、ヨキッチとドンチッチを組ませることを描いていた。2018年のドラフト当日の夜にトライしたよ。実際にその提案があって、私が耳にしたのはナゲッツが全体2位指名権を手に入れるために、ギャリー・ハリス(現マジック)とドラフト1巡目指名権2本を用意していたというものだった」

 ただ、結局トレードが成立することはなく、ドンチッチはアトランタ・ホークスから3位で指名。直後にマブズが5位で指名したトレイ・ヤングとトレードでダラス行きとなった。

 あれから約6年。ヨキッチは3度のMVPと2023年にはファイナルMVP、ドンチッチは5度のオールスターと5度のオールNBA1stチーム入りするなど、リーグ最高級の実力者としての地位を確立。

 一方のバグレー三世は1年目に平均14.9点、7.6リバウンド、1.0アシスト、1.0ブロックを残し、オールルーキー1stチームに選出。だが4年目の途中にトレードされ、今季はウィザーズでローテーション外となっている。

 もしが2018年にヨキッチとドンチッチがナゲッツでチームメイトになっていたら、その後のリーグの歴史や勢力図は大きく変わっていたかもしれない。

文●秋山裕之(フリーライター)

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