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ウェンバンヤマがキャリア初の50得点ゲームを回想「プライベートクラブに入会したような、意義のあるステップだ」<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2024.11.19

ウェンバンヤマは20歳314日で50得点をマーク。“50得点クラブ”入りした選手ではNBA史上4番目の若さだった。(C)Getty Images

 現地時間11月13日に行なわれたサンアントニオ・スパーズとワシントン・ウィザーズの一戦。スパーズのヴィクター・ウェンバンヤマが8本の3ポイントを含むキャリアハイの50得点をマークし、チームの勝利(139-130)に大きく貢献した。

 32分間プレーしたウェンバンヤマが、そのうちの26分間で50得点を稼いだことを試合後に聞かされたクリス・ポールは、「素晴らしいね。これまで50点ゲームは何度くらい経験しただろう……しかも26分間で? エグイね。自分は50得点をクリアしたことは一度もないからね」と20歳のエースを絶賛した。

 ウェンバンヤマ本人は「プライベートクラブに入会したような、意義のあるステップだ。何人の選手がそこに属しているかはわからないけれど、(そこに仲間入りできたことを)誇りに思うよ」と振り返っていた。

 スパーズの選手が50得点以上をマークしたのは、2019年のラマーカス・オルドリッジ(56点)以来、史上8人目の快挙。そのなかにはウェンバンヤマの先輩にあたる母国フランスのトニー・パーカー(55点/08年)もいる。
 
 また、この日は"フレンチナイト"でもあった。ウィザーズでは、ウェンバンヤマとフランスのメトロポリタンズ92、フランス代表でもユース時代から共闘してきた親友のビラル・クリバリーと、今年のドラフトで2位指名を受けたアレックス・サーが出場。
 
 サーはウェンバンヤマとマッチアップしたが、ブロックの上からダンクを叩き込まれるなど苦戦。「彼はサイズがあってシュートが打てるし、ピック&ロールとピック&ポップを巧みに使い分けてくる。それにこの試合は3ポイントが大当たりだった。チーム全員で彼を止めにかからなきゃダメだったよ」と先輩のハイパフォーマンスに白旗を上げた。

 フランス色はコート上だけでなく、コートサイドにはスパーズOBで現フランス代表ゼネラルマネージャーのボリス・ディーオウの姿も。同じく元フランス代表センターのアレクシー・アジャンサ(元ダラス・マーベリックスほか)は、現在ウィザーズでアシスタントコーチを務めている。

 アジャンサは「ヴィクターは、仲間との対戦というだけでなく、今年のドラフト2位のアレックスと対決するということで、より一層張り切っていたみたいだ」と仏メディアに語っていた。

 昨季は22勝60敗でウエスタン・カンファレンス14位に終わったスパーズだが、今季はここまで6勝8敗。軽度の脳卒中により11月頭にチームを離れ、現在はリハビリ中のグレッグ・ポポビッチHCにひとつでも多くの勝利を届けようと、選手たちは奮闘している。

文●小川由紀子

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