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“ホラ吹き”扱いされたレブロンはドヤ顔?レイカーズで躍動するコネクトがドラフトを回想「ここに来る運命だったんだと思う」<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2024.11.27

コネクトは持ち前のシュート力を武器に、新人3位の平均11.5点をマーク。ジャズ戦では今季のルーキーで最多となる37得点を叩き出すなど、強烈なインパクトを残した。(C)Getty Images

 11月19日にロサンゼルス・レイカーズが124-118でユタ・ジャズに勝利したインシーズン・トーナメントで、ゲームハイの37得点、3ポイントを12本中9本沈めたダルトン・コネクトは、レブロン・ジェームズ一押しのルーキーだ。

 アーリーエントリーが主流となっている昨今では珍しく、彼はカレッジで5年間プレーし、今年のドラフト1巡目17位でレイカーズに指名された。

 レブロンは23歳の新人について「レイカーズのフロントはDK(ダルトン・コネクト)についてノーマークだった。(レイカーズより先に指名した)16チームが取り損ねてくれたおかげだよ! SEC(サウスイースタン・カンファレンス)のプレーヤー・オブ・ザ・イヤーの選手を見逃していたんだからね」と、半ば呆れ顔でコメント。

 さらにこうも語っている。

「俺は去年から、彼はすごい実力の持ち主だと言っていた。だけど、ネットでは"ホラ吹き"だと言われたよ。でもどうだ? 今どうなってる?」

 多くの球団が彼の指名を見送ったのは、大学4年までNCAAトーナメントでプレーしていなかった点と、23歳とNBAのルーキーとしては高齢だった点が挙げられる。

 ノース・ダコタで誕生しコロラドで育ったコネクトは、カレッジでプレーすることを切望していたが、「学業面でNCAA入りは難しかった」と、テネシー大時代に両親がインタビューで明かしている。
 
 それでも高校時代、ジムに行く前に必ず図書館で宿題を終わらせることを徹底したことで、地元のノースイースタン短大に入学。そこで結果を残し、3年時にはかつて1度だけNCAAトーナメントに出場した経験のあるノーザン・コロラド大にステップアップした。

 同大でカンファレンスのトップスコアラーに上り詰めると、コロナ禍でカレッジの在学資格が1年延長される制度を利用してテネシー大へ転校。

 テネシー大では、彼にとって嬉しい巡り合わせもあった。

 コネクト自身が「いつもプレーを真似していた」と語るように、彼はケビン・デュラント(フェニックス・サンズ)から大きな影響を受けているが、テネシー大の恩師リック・バーンズはテキサス大のHC(ヘッドコーチ)時代にデュラントを指導した経験があったのだ。

 バーンズHC率いるコーチ陣の下で、エキシビジョンマッチからチームハイの得点を連発すると、シーズンでは36試合で平均21.7点とあげ、カンファレンスMVPやカンファレンス新人賞、年間で最も優れたスモールフォワードに与えられるジュリアス・アービング賞などの個人賞を総ナメに。彼の活躍でテネシー大はトーナメントで14年ぶりのエリート8入りを果たした。
 
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