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NBA

リハビリ中の八村塁、「毎日状態は良くなっている」と指揮官が評価。練習でジャンプシュートを決める場面も

秋山裕之

2020.01.20

まだ実戦形式の練習はできていない八村だが、シューティングを開始したことはポジティブな材料と言える。(C)Getty Images

まだ実戦形式の練習はできていない八村だが、シューティングを開始したことはポジティブな材料と言える。(C)Getty Images

 ワシントン・ウィザーズは、1月17日(日本時間18日、日付は以下同)のトロント・ラプターズ戦(111-140で大敗)を終え、レギュラーシーズンの半分にあたる41試合を消化。ここまでイースタン・カンファレンス12位の13勝28敗と、勝率5割を大きく下回っているが、プレーオフ出場へのドアは閉ざされたわけではない。

 というのも、今季のイーストは6位のフィラデルフィア・セブンティシクサーズ(28勝16敗)まで勝ち越しているのだが、7位のオーランド・マジック(20勝23敗)以降のチームはいずれも負け越している。7位から12位のウィザーズまでは6.0ゲーム差のため、十分チャンスは残されているだろう。

 ケガ人続出により、ウィザーズは一時リーグ2位を記録していたオフェンシブ・レーティング(100回のポゼッションにおける得点)がリーグ11位(110.5)にダウン。そしてディフェンシブ・レーティング(同失点)は116.0でリーグ最下位となっており、課題は明白だ。アイザイア・トーマスは地元メディア『The Washington Post』へ次のように語っている。

「(カギは)ディフェンス面なのは明らかだ。コミュニケーション、そして(チームメイトたちを)信頼すること。それこそが、ディフェンス面を向上させるにあたって、俺たちが選手としてコントロールして、向上し続けることができる要素だと思う。オフェンス面についてはやろうとしていることができている。後半戦は、俺らがディフェンスにフォーカスしてグループとしてもっと集中することができるかどうか。それが俺たちの上昇を助けてくれると思う」
 
 フルメンバーが戻れば、ウィザーズのオフェンス力はリーグ有数の破壊力を持つことはこれまでの戦いぶりで証明されている。だがディフェンス面での課題は山積みだ。

 3点差以内で決着した試合で、ウィザーズはリーグ唯一となる勝ち星なし(0勝3敗)というデータが、それを端的に示していると言っていいだろう。

 現在、主力で欠場しているのはジョン・ウォールとモリッツ・ヴァグナー、そして八村塁。ウォールはコーチ陣、チームメイトたちとともに4対4のワークアウトをスタートさせたが、アキレス腱の部分断裂だったため、今季中に復帰できるかどうかは未定だ。ヴァグナーはコート上で練習をしているものの、具体的な復帰時期は決まっていない。

 そして八村は、オフだった18日も練習を行ない、19日にはメニューを増やしたという。チームの日本語版公式ツイッターへ公開された映像の中で、八村はレイアップやコーナー3ポイントなどを放っていた。ポジティブな要素は、前回公開された動画ではショットを放つ際に跳んでいなかったものの、今回の動画では軽めにジャンプしてショットを放っていたことだろう。

「まだ実戦形式の練習はできない。次の段階はコートで他の選手(やコーチ)と練習をすること。それがいつになるかはまだ分からないが、毎日状態は良くなっている」

 スコット・ブルックス・ヘッドコーチ(HC)が19日の練習後に明かしたように、徐々にだが確実に八村は復帰に向けて前進していることは間違いない。

 まずは20日にホームで行われるデトロイト・ピストンズ戦にフォーカスし、ウィザーズは連敗を3でストップしたいところだ。

文●秋山裕之(フリーライター)

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