“グリット&グラインド”。これは2010年代のメンフィス・グリズリーズのチームスタイルを具現化した言葉だ。チームディフェンスを前面に押し出し、粘り強く、泥臭く守り続けるプレースタイルはザック・ランドルフ、トニー・アレン、マルク・ガソル、マイク・コンリーの“コア4”と見事にフィット。グリズリーズは一躍ウエスタン・カンファレンスの強豪となった。
しかし、2019年2月にガソルをトロント・ラプターズへ放出し、その年のオフには司令塔コンリーもユタ・ジャズへトレード。ついに“コア4”が全員チームを去り、グリット&グラインド時代の終焉とともに、再建に大きく舵を切った。
序盤戦は攻守が嚙み合わず、一時借金は最大10まで膨らんだが、現地時間1月4日のロサンゼルス・クリッパーズ戦からは破竹の7連勝。まだ20勝22敗(1月18日時点)と負け越しているとはいえ、プレーオフ圏内の8位に食らいついている。
戦前の予想では、プレーオフ進出圏内を推移すると想定されていなかったなか、チームを牽引しているのがドラフト1巡目2位指名の新人ジャ・モラントだ。抜群の身体能力とパスセンスでゲームを作る稀代の司令塔は、ルーキートップの平均17.9点、7.0アシストをマーク。彼の加入によってチームの平均得点は昨季の103.5点(リーグ最下位)から113.5点(同9位)に上昇、1試合の平均ファーストブレイク得点も17.4点でリーグ4位にランクインしている。
1月14日に対戦したヒューストン・ロケッツのオースティン・リバースは、「スーパースターの才能がある。彼は特別だ」とモラントを絶賛。「メンフィスはいい男を獲得した。彼はチームを上手く機能させている」とルーキーが原動力になっているとの見解を述べた。
もっとも、モラント本人は「シーズン当初から(チームとして)良くなっていると思う。全員が同じ方向を向いてアンセルフィッシュにプレーし、コート上で全力を尽くしている。チームが一致団結していると感じるよ」とあくまでチーム力を強調する。
実際、2年目のジャレン・ジャクソンJr.が平均17.8点でモラントに続き、平均15.4点を記録するディロン・ブルックスが20得点以上をあげた試合は12戦全勝。先発センターのヨナス・ヴァランチュナスは平均ダブルダブルで、若いチーム内ではベテランになるジョー・クラウダーは3ポイントとディフェンスでチームを陰で支えている。
今のグリズリーズには、まだ“グリット&グラインド”の面影は残っている。選手たちもその伝統に誇りを持ちつつ、相手を遅いペースに引きずり込むだけでなく、ハードワークと飽くなき成長を前提に戦っている。
ジャクソンJr.が「僕たちの文化は『不向きなことはするな、上手くやれ』だ。僕はみんなのバイブ(雰囲気・フィーリング)が本当に好きだ。みんなが調和している」と語れば、ブルックスも「僕たちには世界に衝撃を与えるチャンスがある」と語っている。
今季からチームを指揮する35歳のテイラー・ジェンキンスHC(ヘッドコーチ)は、選手たちに絶大な信頼を置く。
「我々の48分間の奮闘は一貫している。彼らはシーズン当初からそれをやってきた。過剰な自信は一切感じない。彼らは成長し、競争するチャンスを楽しんでいる。変化を続け、再建を進めていきたい」
モラントを中心に新時代へ突入しようとしているグリズリーズの進化から、今後も目が離せない。
構成●ダンクシュート編集部
しかし、2019年2月にガソルをトロント・ラプターズへ放出し、その年のオフには司令塔コンリーもユタ・ジャズへトレード。ついに“コア4”が全員チームを去り、グリット&グラインド時代の終焉とともに、再建に大きく舵を切った。
序盤戦は攻守が嚙み合わず、一時借金は最大10まで膨らんだが、現地時間1月4日のロサンゼルス・クリッパーズ戦からは破竹の7連勝。まだ20勝22敗(1月18日時点)と負け越しているとはいえ、プレーオフ圏内の8位に食らいついている。
戦前の予想では、プレーオフ進出圏内を推移すると想定されていなかったなか、チームを牽引しているのがドラフト1巡目2位指名の新人ジャ・モラントだ。抜群の身体能力とパスセンスでゲームを作る稀代の司令塔は、ルーキートップの平均17.9点、7.0アシストをマーク。彼の加入によってチームの平均得点は昨季の103.5点(リーグ最下位)から113.5点(同9位)に上昇、1試合の平均ファーストブレイク得点も17.4点でリーグ4位にランクインしている。
1月14日に対戦したヒューストン・ロケッツのオースティン・リバースは、「スーパースターの才能がある。彼は特別だ」とモラントを絶賛。「メンフィスはいい男を獲得した。彼はチームを上手く機能させている」とルーキーが原動力になっているとの見解を述べた。
もっとも、モラント本人は「シーズン当初から(チームとして)良くなっていると思う。全員が同じ方向を向いてアンセルフィッシュにプレーし、コート上で全力を尽くしている。チームが一致団結していると感じるよ」とあくまでチーム力を強調する。
実際、2年目のジャレン・ジャクソンJr.が平均17.8点でモラントに続き、平均15.4点を記録するディロン・ブルックスが20得点以上をあげた試合は12戦全勝。先発センターのヨナス・ヴァランチュナスは平均ダブルダブルで、若いチーム内ではベテランになるジョー・クラウダーは3ポイントとディフェンスでチームを陰で支えている。
今のグリズリーズには、まだ“グリット&グラインド”の面影は残っている。選手たちもその伝統に誇りを持ちつつ、相手を遅いペースに引きずり込むだけでなく、ハードワークと飽くなき成長を前提に戦っている。
ジャクソンJr.が「僕たちの文化は『不向きなことはするな、上手くやれ』だ。僕はみんなのバイブ(雰囲気・フィーリング)が本当に好きだ。みんなが調和している」と語れば、ブルックスも「僕たちには世界に衝撃を与えるチャンスがある」と語っている。
今季からチームを指揮する35歳のテイラー・ジェンキンスHC(ヘッドコーチ)は、選手たちに絶大な信頼を置く。
「我々の48分間の奮闘は一貫している。彼らはシーズン当初からそれをやってきた。過剰な自信は一切感じない。彼らは成長し、競争するチャンスを楽しんでいる。変化を続け、再建を進めていきたい」
モラントを中心に新時代へ突入しようとしているグリズリーズの進化から、今後も目が離せない。
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構成●ダンクシュート編集部