現地時間12月17日（日本時間18日、日付は以下同）、「エミレーツNBAカップ2024」の決勝戦がネバダ州ラスベガスのTモバイル・アリーナで開催され、ミルウォーキー・バックスがオクラホマシティ・サンダーを97－81で下し、２代目王者となった。

　ディフェンシブ・レーティングでリーグ１位の103.1を誇るサンダーに対し、バックスは主力のクリス・ミドルトンを体調不良で欠くも、ヤニス・アデトクンボ（211㎝・110㎏）、ブルック・ロペス（216㎝・128㎏）、ボビー・ポーティス（208㎝・113㎏）のフロントコート陣がゴール下を支配したほか、デイミアン・リラード、ＡＪ・グリーン、ゲイリー・トレントJr.らが高確率で３ポイントを沈めた。

　バックスはアデトクンボがゲームハイの26得点、19リバウンド、10アシストのトリプルダブルに２スティール、３ブロックと圧巻のパフォーマンスでMVPに選出。さらに要所でディープスリーも沈めたロペスが13得点、９リバウンド、トレントJr.が13得点と続いた。

　アデトクンボの相棒リラードは第３クォーター序盤に３ポイントを沈めると、残り９分12秒にサンダーのルージェンツ・ドート、マーク・ダグノーHC（ヘッドコーチ）の連続テクニカルファウルで得たフリースローを２本成功。さらに直後のジャンプボールで得たポゼッションから長距離砲を叩き込み、チームを２桁リードに導くなど、23得点、４リバウンド、４アシスト、１スティールの活躍でNBAカップ制覇に大きく貢献した。
  　大黒柱のアデトクンボは試合後に「素晴らしいことだし、チームにとっても大きな意味がある。僕たちは進化しているんだ。この大会を終えて、より良いチームになったと感じる。このチームが本当に誇らしい。心からそう思うよ」と新たなタイトル獲得を喜んだ。

　ドック・リバースHCは「序盤は苦しいスタートだった。でも、誰１人として自分たちの可能性を疑うことなく耐え抜いた。その結果がこのチームの結束力を示しているよ」と満足気に語った。

　今年のNBAカップでは全勝（７勝）で頂点に立ったバックスだが、アデトクンボが「仕事はまだ終わっていない」と気を引き締めたように、彼らの次なる目標は2021年以来のNBA制覇。現在チームはイースタン・カンファレンス５位（14勝11敗／勝率56.0％）で首位のクリーブランド・キャバリアーズ（23勝４敗／同85.2％）に8ゲーム差をつけられているだけに、ここからさらに調子を上げていきたいところだ。

文●秋山裕之（フリーライター）

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