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「彼は多くを変えてくれた」カリーとウィギンズ、互いをリスペクトする2人の絆「たくさん手本を示してくれた」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2025.02.10

カリー(左)とウィギンズ(右)は、ウォリアーズで確かな信頼関係を築き上げた。(C)Getty Images

 現地時間2月9日(日本時間10日、日付は以下同)、マイアミ・ヒートは今年のトレード・デッドラインで新たにロスターへ加えた3選手の入団会見を開いた。

 球団社長のパット・ライリーから「彼らは今、正式に我々が信じていること、このヒートという球団のカルチャーの一員になる。その一員として、彼らはパーフェクトな選手たちだと信じている」と紹介されたのは、アンドリュー・ウィギンズ、カイル・アンダーソン、デイビオン・ミッチェルの3人。

 昨年12月中旬あたりから、ヒートはジミー・バトラー(現ゴールデンステイト・ウォリアーズ)のトレード騒動に揺れ、年明けに事実上のトレード要求を公の場で発言したバトラーに対して3度も出場停止処分を科していた。

 一時はトレードがまとまらないのでは、といったネガティブな情報が飛び交うなか、ヒートは6日のデッドラインまでに5チーム間のトレードをまとめ、キャリア11年目のウィギンズとアンダーソン、4年目のミッチェルを獲得。

 アンダーソンは"スロー・モー"の愛称で知られるフォワードで、身体能力こそ恵まれていないが、バスケットボールIQが高く、オールラウンドなプレーが期待できるベテラン。ガードのミッチェルは激しいディフェンスに定評がある。
 
 もっとも、バトラー放出のトレードで最大の目玉はやはりウィギンズ。29歳のウイングは、2022年のウォリアーズ優勝に不可欠な存在となり、攻守両面で貴重な働きを見せてきた好選手だ。

 2020年2月のトレードでミネソタ・ティンバーウルブズからウォリアーズ入りしたウィギンズについて、ヒート行きが決まった後にステフィン・カリーはこう話していた。

「このチームを向上させるために、彼はたくさんのことを変えてくれた。僕らと過ごした経験が、彼にとっても大きな変化になることを願っている。彼にはまだまだバスケットボールキャリアが長く残っているからね」

 すると入団会見で、ウィギンズはカリーの影響をこう語っていた。

「ステフはものすごくハードに練習へ取り組む。あのチームのリーダーで、ものすごくたくさん手本を示してくれたんだ。特にウェイトルームやジムでね。彼はいつも最後までコートにいたし、練習施設でもそうだった。それを間近で見たことで実感したんだ。あれから、僕は毎日ハードに練習し、ベストな自分になれるようにトライしているんだ」

 ウォリアーズでカリーとともに過ごした経験は、ウィギンズにとって大きな財産となっているのは間違いない。彼の教えを胸に、新天地ヒートで大活躍を見せてほしいところだ。

文●秋山裕之(フリーライター)

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