キャリア16年目、今月14日（日本時間３月15日、日付は以下同）に37歳の誕生日を迎えるステフィン・カリーは、オールスター以降の９試合で平均30.1点、6.9アシスト、フィールドゴール成功率52.1％、３ポイント成功率43.7％といまだ衰え知らずのハイパフォーマンスを披露している。

　そんな稀代のシューターについて、かつてロサンゼルス・レイカーズなどで活躍した怪物センターのシャキール・オニールは「マイケル・ジョーダン（元シカゴ・ブルズほか）、コビー・ブライアント（元レイカーズ）、レブロン・ジェームズ（レイカーズ）とともに"GOAT論争"に加えるべき」と主張したが、ゴールデンステイト・ウォリアーズを指揮するスティーブ・カーHC（ヘッドコーチ）も、その意見に同意した。

　指揮官就任11年目のカーHCは、シャックのコメントを受けて地元メディア『95.7 The Game』のラジオ番組『Willard and Dibs』へ出演した際に、カリーをこう評していた。

「彼（シャック）はまったくもって正しいと思うね。ステフは歴代のスーパースターたちの中で最もユニークな選手なんだ。彼は壁を破り、ゲームそのものを変えた。彼がやっていることは実にユニークなものだ。彼以外でほかにこんなことをやってきた選手がいることなんて想像すらできないね」
  　NBAでは驚異的なパワーでペイントエリアを制圧してきたシャックやウィルト・チェンバレン（元ウォリアーズほか）、超人的なダンクの数々や芸術と化したフェイダウェイジャンパーで魅了したジョーダンやコビー、22シーズン目の今季も一線級でプレーするレブロンといった選手たちがいる。

　だが、カリーは彼らとは一線を画しているとカーHCは言う。

「違うんだ。彼がゲームに与えている方法はほかとは違う。『歴代最高の選手は誰なのか？』という話題になると、誰もが自動的にこれまでリーグに君臨してきた驚異的な能力の持ち主たち、レブロンやマイケル・ジョーダン、ウィルト・チェンバレンといった選手たちを挙げる。

　（でも）ステフは彼らのようにリーグで受け継がれてきた遺伝のような系統の部類には入らない。私はシャックがスキルの面で他とはかけ離れていると言ってくれて嬉しいよ。スキルの面から見て、（カリーは）歴代最高の選手なんだ」