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「すごくがっかりしている」ウエスト下位に沈むサンズ・オーナーが心境吐露「自分たちの予想とははるかに低い位置にいる」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2025.03.16

チームを根本的に変えるには、デュラント(左)とビール(右)の同時放出など思い切った動きが必要だろう。(C)Getty Images

 現地時間3月14日(日本時間15日、日付は以下同)、フェニックス・サンズは、ホームのフットプリント・センターでサクラメント・キングス相手に122-106で勝利し、連敗を2で止めた。

 この日はデビン・ブッカーが22得点、13アシスト、ケビン・デュラントが22得点、6アシスト、2ブロック、6本の3ポイントをノーミスで決めたタイアス・ジョーンズが20得点、4アシスト、ライアン・ダンが16得点、5リバウンド、4スティール、ブラッドリー・ビールが15得点を記録。

 15日を終えてウエスタン・カンファレンス11位にいるサンズ(31勝36敗/勝率46.3%)は、10位のダラス・マーベリックス(33勝35敗/勝率48.5%)とは1.5ゲーム差。マブズがケガ人続出で戦力ダウンしていることを考慮すると、ここから巻き返せばプレーイン・トーナメント出場の可能性は残されている。

 もっとも、過去4年連続でプレーオフへ駒を進めているチームにとって、今季ここまで負け越していることは期待外れ以外の何物でもない。14日に米スポーツ専門局『ESPN』へ公開された記事の中で、オーナーのマット・イシュビアはこう語っていた。

「期待に反した年になっているから、すごくがっかりしている。この組織にいる人間の中で、そう思っていない者などいないだろう。大きな期待を背負い、シーズンを迎えるにあたって本当に好感触を得ていた。(しかし今の)我々は自分たちの予想とははるかに低い位置にいるんだからね」
 
 マイク・ブーデンホルザーHC(ヘッドコーチ)の下、優勝経験のあるデュラントと21年にファイナルに出場したブッカー擁するチームは、プレーインを勝ち抜けばウエスト第7、あるいは第8シードを勝ち獲ることができるかもしれない。

 とはいえ、リーグ制覇が目標のチームにとって、現状の戦績で満足するはずがなく、イシュビア・オーナーはこうも話していた。

「私は今でもこのチーム、それにコーチ・ブーデンホルザーを信じているし、選手たちのことも信じている。ただ同時に、シーズンが終わった時に自分たちが期待していた位置まで辿り着けなければ、(それを示す)十分なデータと証拠を持って、チームを分析していく。それをベースに決断を下していくことになる」

 サンズのロスターで今季終了後に完全FA(フリーエージェント)になるのはジョーンズやメイソン・プラムリー、モンテ・モリスといった脇役陣で、その他の主要メンバーは来季も契約下にいる。チームを抜本的に変えるためにはデュラントやビール(トレード拒否権を保持)を放出することもやむを得ないだろう。

文●秋山裕之(フリーライター)

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