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NBA

「予想外のこともたくさんあった」ウェンバンヤマがキャリア2年目を総括「将来に向けて確かな基盤を築いたと思う」<DUNKSHOOT>

小川由紀子

2025.04.15

キャリア2年目は右肩の血栓で46試合の出場に終わったウェンビーだが、1年目を上回る平均24.3点、11.0リバウンド、3.8ブロックを記録した。(C)Getty Images

キャリア2年目は右肩の血栓で46試合の出場に終わったウェンビーだが、1年目を上回る平均24.3点、11.0リバウンド、3.8ブロックを記録した。(C)Getty Images

 サンアントニオ・スパーズは、現地時間4月13日に行われたレギュラーシーズン最終戦で、トロント・ラプターズに125-118で勝利し、2024-25シーズンを白星で締めくくった。

 ウエンスタン・カンファレンス13位でシーズンを終えたのは残念だったが、34勝48敗(勝率41.5%)は、昨季の22勝60敗(勝率26.8%)から大きく向上。来季のさらなる成長に期待が持てる結果と言えるだろう。

 この最終戦に先駆けて行われた、シーズン総括のメディアセッションには、2月のオールスター明けに右肩の深部静脈血栓症と診断され、その後のシーズンを全休したヴィクター・ウェンバンヤマも登壇した。

 オールスター後にこの症状について聞かされたのは「まったく予想していなかった」ウェンビーだが、「今思えば、いつもとは体調が違った」という。

「オールスターの時は万全の体調ではなかった。もちろん、(診断を聞いた時は)ものすごく辛かった。『何でもなかった』と言えば嘘になる。でも、『覚悟はあった』とは言えるだろうね。ケガなどに直面するのはこの仕事の一部だから」

 ウェンバンヤマは以前も血栓のような症状を感じたことがあり、自分なりに調べたことがあった。ただ、それを”医師”という、その道のプロフェッショナルの口から聞いた際には、また違った感情も湧いたそうだ。しかしそれでもポジティブさを保てた理由を聞かれると、次のように答えた。
 
「自分は素晴らしい人たちに囲まれて最高のケアを受けている。ここにいる皆も含めて、人は誰もが、自分が与えられた状況の中で生きている。そして自分はこの境遇にあっても、世界で最も幸運な1%の人々に属していると言える。だからまったく不満なんてない。これは本当に些細な受難に過ぎないよ」

 21歳にして達観した一面を持つウェンバンヤマらしい発言だ。

 こうした状況に陥ったことは何かの気づきを得るために有益であり、長い目で見れば、自分のキャリアにとってポジティブだったとさえ思うと彼は語った。

 現在はすでにチーム練習に復帰。負荷は軽めながらフィジカルトレーニングや、ボールを使ったプレーもこなしているそうだが、接触プレーだけは避けているようだ。

 そんな思いがけない出来事に直面したキャリア2年目を、ウェンバンヤマは、「いろいろな出来事があった年」だと振り返っている。

「予想外のこともたくさんあった。自分の活動休止やポップ(グレッグ・ポポビッチ・ヘッドコーチ/シーズン序盤に軽度の脳卒中で離脱)の身に起きたこと。それから、クリスマス時期のニューヨーク遠征やパリゲームズのような素晴らしい思い出もある。(中略)チームメイトはラスト数か月で本当に素晴らしいものを見せてくれて、将来に向けて確かな基盤を築いたと思う。

 それにステフ(ステフォン・キャッスル)もルーキー・オブ・ザ・イヤーにふさわしい活躍をした。だから今シーズンは、まだ素晴らしい思い出や成果を手にする機会が残されているよ」
 
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