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「何も言うことはないね」サンズの話題に突如巻き込まれたホリデーが困惑「なぜ僕の名前が出たのか分からない」<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2025.04.16

ホリデーはプレーオフに向けて集中力を高めていただけに、水を差された形となった。(C)Getty Images

 現地時間4月14日(日本時間15日、日付は以下同)、フェニックス・サンズはマイク・ブーデンホルザーHC(ヘッドコーチ)の解任を発表した。

 2023年にモンティ・ウィリアムズ、24年にフランク・ヴォーゲルを解任したサンズは、これで3年連続の指揮官交代。今季はビッグ3のケビン・デュラントが平均26.6点、6.0リバウンド、4.2アシスト、1.2ブロック、デビン・ブッカーが同25.6点、4.1リバウンド、7.1アシスト、ブラッドリー・ビールが平均17.0点、3.3リバウンド、3.7アシスト、1.1スティールをあげたが、ウエスタン・カンファレンス11位の36勝46敗(勝率43.9%)と低迷し、5シーズンぶりにプレーオフ進出を逃した。

 期待を大きく裏切ったサンズだが、そのなかで加入2年目のビールは1月にベンチスタートに配置転換。オールスター後に再び先発に復帰したものの、得点は2015-16シーズン以降では最も低い数字に終わった。

 NBAインサイダーのクリス・ヘインズ記者は、14日に公開した自身のYouTube番組『Haynes Briefs』にて、シーズン序盤にブーデンホルザーHCがビールに対してドリュー・ホリデー(ボストン・セルティックス)のようになってほしいと伝えたものの、好意的に受け止められることはなかったと明かしていた。

 ビールは193㎝・94㎏、ホリデーは193㎝・93㎏とサイズは変わらないが、前者はスコアラー、後者はオールラウンダーと2人のプレースタイルは大きく異なる。

 ブーデンホルザーHCは、ミルウォーキー・バックス時代の2021年にヤニス・アデトクンボ、クリス・ミドルトン(現ワシントン・ウィザーズ)にホリデーを加えたビッグ3でリーグ制覇を経験しており、同チームで3番手として献身的な働きを見せていたホリデーのようなプレーをビールに望んでいたのだろう。
 
 そうしたなか、15日のチーム練習時にホリデーはこの話題に言及。

「自分の名前は初めて耳にしたから、何も言うことはないね。僕とブラッドは違うタイプの選手だ。どうして僕の名前が出たのかわからないよ」と口にし、さらにこう話していた。

「ブラッドはエリートスコアラーで、今シーズンは少し調子が悪い時期もあった。だから状況も色々と違うんだ。ワシントン(ウィザーズ)でエースとして活躍してきたことを考えると辛いだろうね。でも、なぜ僕の名前が出たのか分からない。僕は僕で自分のプレーをして、できるだけ多くのリング(優勝)を獲得したいだけなんだ」

 ホリデーが所属する王者セルティックスは、今季イースタン・カンファレンス2位の61勝21敗(勝率74.4%)を残して第2シードを確保。プレーオフ1回戦では7位のオーランド・マジック(41勝41敗/勝率50.0%)と対戦する。

 34歳のベテランはオフェンスではプレーメーキングをこなしつつ、スペースを広げて3ポイントを沈めるほか、オフボールで味方との連係からイージーショットを決められ、ディフェンス面ではガードからフォワードまで複数ポジションをカバーすることができる。

 ポストシーズン向けてコンディションと集中力を高めている中、他球団の話題に自身の名前が出たことにホリデーは困惑していた。

文●秋山裕之(フリーライター)

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