NBAにおけるGOAT(史上最高の選手)と言えば、真っ先に名前が挙がるのがマイケル・ジョーダンだ。バスケットボールの"神様"は、1990年代にシカゴ・ブルズを6度の優勝に導き、そのすべてでファイナルMVPを獲得。さらに歴代1位の平均30.12点に10度の得点王、同2位の5度のシーズンMVPなど、輝かしい実績を残した。
ただ、近年は識者やレジェンドがその風潮に異議を唱え始めている。レブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)、コビー・ブライアント(元レイカーズ)といった名前が、新たな"GOAT"候補として挙がるようになった。
そんななか、ブルズOBで、2011年に史上最年少でMVPを受賞したデリック・ローズが、GOAT論について自身の考えを述べた。昨年9月に引退を発表したシカゴ出身の元オールスターガードは、かつては"ジョーダン信者"だったことを認めつつも、今はその考えを改めたという。
6月上旬、『Hoops Hype』のインタビューで、ローズが史上最高の選手に挙げたのは、デトロイト・ピストンズのレジェンド、アイザイア・トーマスだった。
「今の俺にとってのGOATはアイザイア・トーマスだ。なぜなら彼はシカゴ出身だから。全盛期のマジック(ジョンソン)、マイク(ジョーダン)、(ラリー)バードを全員倒した唯一の男。しかも身長は6フィート3インチ。これぞシカゴ流のやり方さ。
昔はMJ(ジョーダン)って言ってたけど、それは彼のストーリーや勝ち方に惹かれたからさ。でも俺は2番(シューティングガード)じゃないし、あんな風に点は取れない。ただ物語に感銘を受けていただけだったんだ」
トーマスは、1981年のドラフト全体2位でピストンズに入団。アシストだけでなく得点も奪える司令塔としてルーキーイヤーから先発を務めてオールスターに出場、3年目から4年連続で平均20点、10アシスト以上をあげ、着実に地位を確立していった。
88年のイースタン・カンファレンス・ファイナルでピストンズは、バード擁する強豪ボストン・セルティックスを4勝2敗で撃破。トーマスはシリーズ平均23.0点、5.2リバウンド、8.3アシスト、2.7スティールを奪い、世代交代を印象づけた。
ファイナルでは、マジックのいる王者レイカーズと対戦し、7戦目までもつれる接戦を演じた。最終的に3勝4敗で敗れたものの、トーマスは第6戦で右足首を痛めながらも第3クォーターだけで25得点、計43得点と出色のパフォーマンスを披露した。
翌年のファイナルは、そのレイカーズをスウィープ(4勝0敗)で一蹴し、新たな時代の到来を告げた。さらに90年には、ポートランド・トレイルブレイザーズを破り、連覇を達成するとともに、トーマスはファイナルMVPに輝いている。
トーマスはその華々しいキャリアにもかかわらず、同じ時代にマジックやバード、ジョーダンがいたため、過小評価されている印象は否めない。85年オールスターの"フリーズアウト事件"、91年のカンファレンス・ファイナル第4戦後の"握手拒否"がスポーツマンシップを欠く行為として、後の評価に影を落としたとも言われている。
それでも生粋のシカゴっ子だったローズにとって、地元が生んだ英雄はジョーダン以上に思い入れが強い、特別な存在のようだ。
構成●ダンクシュート編集部
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そんななか、ブルズOBで、2011年に史上最年少でMVPを受賞したデリック・ローズが、GOAT論について自身の考えを述べた。昨年9月に引退を発表したシカゴ出身の元オールスターガードは、かつては"ジョーダン信者"だったことを認めつつも、今はその考えを改めたという。
6月上旬、『Hoops Hype』のインタビューで、ローズが史上最高の選手に挙げたのは、デトロイト・ピストンズのレジェンド、アイザイア・トーマスだった。
「今の俺にとってのGOATはアイザイア・トーマスだ。なぜなら彼はシカゴ出身だから。全盛期のマジック(ジョンソン)、マイク(ジョーダン)、(ラリー)バードを全員倒した唯一の男。しかも身長は6フィート3インチ。これぞシカゴ流のやり方さ。
昔はMJ(ジョーダン)って言ってたけど、それは彼のストーリーや勝ち方に惹かれたからさ。でも俺は2番(シューティングガード)じゃないし、あんな風に点は取れない。ただ物語に感銘を受けていただけだったんだ」
トーマスは、1981年のドラフト全体2位でピストンズに入団。アシストだけでなく得点も奪える司令塔としてルーキーイヤーから先発を務めてオールスターに出場、3年目から4年連続で平均20点、10アシスト以上をあげ、着実に地位を確立していった。
88年のイースタン・カンファレンス・ファイナルでピストンズは、バード擁する強豪ボストン・セルティックスを4勝2敗で撃破。トーマスはシリーズ平均23.0点、5.2リバウンド、8.3アシスト、2.7スティールを奪い、世代交代を印象づけた。
ファイナルでは、マジックのいる王者レイカーズと対戦し、7戦目までもつれる接戦を演じた。最終的に3勝4敗で敗れたものの、トーマスは第6戦で右足首を痛めながらも第3クォーターだけで25得点、計43得点と出色のパフォーマンスを披露した。
翌年のファイナルは、そのレイカーズをスウィープ(4勝0敗)で一蹴し、新たな時代の到来を告げた。さらに90年には、ポートランド・トレイルブレイザーズを破り、連覇を達成するとともに、トーマスはファイナルMVPに輝いている。
トーマスはその華々しいキャリアにもかかわらず、同じ時代にマジックやバード、ジョーダンがいたため、過小評価されている印象は否めない。85年オールスターの"フリーズアウト事件"、91年のカンファレンス・ファイナル第4戦後の"握手拒否"がスポーツマンシップを欠く行為として、後の評価に影を落としたとも言われている。
それでも生粋のシカゴっ子だったローズにとって、地元が生んだ英雄はジョーダン以上に思い入れが強い、特別な存在のようだ。
構成●ダンクシュート編集部
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