Tマックことトレイシー・マッグレディは、15年間のNBAキャリアで得点王2回、オールNBAチーム選出7回、オールスター出場7回など輝かしい実績を残し、2017年にバスケットボール殿堂入りを果たした。
そんな彼のキャリアで最も象徴的なシーンと言えば、04年12月9日のサンアントニオ・スパーズ戦で記録した“33秒で13得点”だろう。
マッグレディは6月13日に公開されたポッドキャスト番組『The Young Man and The Three』のなかで、この試合を振り返りつつ、どの時点で“ゾーン”に入ったかについて語った。
当時、ヒューストン・ロケッツに在籍していたマッグレディは、ティム・ダンカンとブルース・ボウエンを中心としたスパーズのディフェンスに苦戦し、第3クォーター終了時点で16得点、フィールドゴールは19本中6本の成功にとどまった。
「彼らは素晴らしいディフェンシブチームだったからね。試合の最初の3クォーターは、シュートが全然入らなかったんだ」と本人が振り返るように、ロケッツは完全にスパーズのゲームプランにはまっていた。
エースが封じ込まれたチームは第4クォーターに入っても流れを変えられらず、残り1分で64-74の10点差と、もはや逆転は不可能と思われた。しかし、そこからマッグレディが怒涛の反撃を開始する。
残り35秒にマッグレディが3ポイントを決めてロケッツは5点差に詰め寄るが、直後にスパーズはデビン・ブラウンがフリースローを2本沈め、76-69と7点差に広げる。
それでもマッグレディは次のオフェンスで、スイッチしたダンカン越しに3ポイントをヒット、さらにファウルで得たフリースローも決めて4点プレーを完成。この瞬間、彼の中で何かが変わったという。
「自分でも何が起こったのか分からない。本当に説明できないんだ。(マッチアップ相手の)ボウエンには、ドリブルするたびにずっと手をかけられてたから、もっと得点できたかもしれない。ただ勝ちたいっていう意志だけだったと思う。あの瞬間、試合ではうまくいってなかったけど、チームメイトはそれでも俺にボールを託してくれた。勝利へ導けると信じてくれてたんだ」
マッグレディは、ダンカン相手に決めた4ポイントプレーが、自信を取り戻すきっかけになったと明かす。
「ティム相手にショットを決めた時、『あ、今日はもう外さないな』って確信した。どんな選手でも、試合中ずっと自信を保てるわけじゃない。調子が出ない時は、『今日は何か違うな』『シュートの感触が悪いな』って感じて、(シュートを打つのを)少し躊躇するものなんだ。
でも、あの4点プレーを決めた瞬間、『すべての力が戻ってきた』って感じた。すべての感覚が研ぎ澄まされたような気がしたよ」
波に乗るマッグレディは5点ビハインドの残り11.2秒、2点を追う残り1.7秒にも3ポイントを沈め、ロケッツを81-80と奇跡の逆転勝利に導いた。
ラスト33秒で13得点というTマックの異次元パフォーマンスは、今なおNBA史に刻まれる伝説として語り継がれている。
構成●ダンクシュート編集部
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当時、ヒューストン・ロケッツに在籍していたマッグレディは、ティム・ダンカンとブルース・ボウエンを中心としたスパーズのディフェンスに苦戦し、第3クォーター終了時点で16得点、フィールドゴールは19本中6本の成功にとどまった。
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エースが封じ込まれたチームは第4クォーターに入っても流れを変えられらず、残り1分で64-74の10点差と、もはや逆転は不可能と思われた。しかし、そこからマッグレディが怒涛の反撃を開始する。
残り35秒にマッグレディが3ポイントを決めてロケッツは5点差に詰め寄るが、直後にスパーズはデビン・ブラウンがフリースローを2本沈め、76-69と7点差に広げる。
それでもマッグレディは次のオフェンスで、スイッチしたダンカン越しに3ポイントをヒット、さらにファウルで得たフリースローも決めて4点プレーを完成。この瞬間、彼の中で何かが変わったという。
「自分でも何が起こったのか分からない。本当に説明できないんだ。(マッチアップ相手の)ボウエンには、ドリブルするたびにずっと手をかけられてたから、もっと得点できたかもしれない。ただ勝ちたいっていう意志だけだったと思う。あの瞬間、試合ではうまくいってなかったけど、チームメイトはそれでも俺にボールを託してくれた。勝利へ導けると信じてくれてたんだ」
マッグレディは、ダンカン相手に決めた4ポイントプレーが、自信を取り戻すきっかけになったと明かす。
「ティム相手にショットを決めた時、『あ、今日はもう外さないな』って確信した。どんな選手でも、試合中ずっと自信を保てるわけじゃない。調子が出ない時は、『今日は何か違うな』『シュートの感触が悪いな』って感じて、(シュートを打つのを)少し躊躇するものなんだ。
でも、あの4点プレーを決めた瞬間、『すべての力が戻ってきた』って感じた。すべての感覚が研ぎ澄まされたような気がしたよ」
波に乗るマッグレディは5点ビハインドの残り11.2秒、2点を追う残り1.7秒にも3ポイントを沈め、ロケッツを81-80と奇跡の逆転勝利に導いた。
ラスト33秒で13得点というTマックの異次元パフォーマンスは、今なおNBA史に刻まれる伝説として語り継がれている。
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